どんな本?
“転生したらスライムだった件”とは、伏瀬 氏による日本のライトノベルで、異世界転生とファンタジーのジャンルに属す。
主人公は、通り魔に刺されて死んだ後、スライムとして異世界に転生。
そこで様々な出会いと冒険を繰り広げながら、魔物や人間との交流を深めていく。
小説は2014年からGCノベルズから刊行されており、現在は21巻まで発売されている。
また、小説を原作とした漫画やアニメ、ゲームなどのメディアミックスも展開されており。
小説のタイトルは「転生したらスライムだった件」だが、略称として「転スラ」と呼ばれることもある。
読んだ本のタイトル
転生したらスライムだった件 9 (That Time I Got Reincarnated as a Slime)
著者:伏瀬 氏
イラスト:みっつばー 氏
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あらすじ・内容
ついに始まったテンペスト開国祭。
転生したらスライムだった件 9
リムルを初めとし、その配下の魔物も出し物の準備に余念がない。
コンサートに始まり、技術者垂涎の研究発表会、更には巨大アトラクションと化した巨大迷宮と、参加者が度肝を抜かれることばかり。
そしてメインイベントの闘技会では、“勇者”閃光のマサユキが参加を表明し、観客は否が応でも盛り上がる。
果たして魔王リムルとマサユキの邂逅は何を生み出すのか。
そして迷宮の最奥で冒険者を待つヴェルドラさんの運命は……。
前巻からのあらすじ
普段の仕事に祭りの準備と多忙を極めるリムル達。
それでも楽しそうなのが面白い。
特に、ミョールマイルとの悪巧みのような商談が楽しそうだw
建国祭を行うと各国の首脳陣に告知すると同時に、自身の領域で支配下に入ってない連中を謁見させて配下に置いていく。
リムルが管轄する首都へ引っ越して来たラミリスに迷宮の作成を依頼して、そこを都市の最大の売りにするためラミリス、ヴェルドラ、ミリムが真剣に作成しとんでもない迷宮へとなる。
そこに居住地に困ったエルフ族、ラミリスを慕うトレント族を住まわせる。
更にハクロウの娘?w
感想
序章はいきなり閃光の勇者マサユキが異世界に転移してしまった話。
彼が見た青髪の女性はヴェルグリンドかな?
17巻の話に繋がるんだろうね。
そして、マサユキのご都合主義なストーリー。
本人は胃が痛いのが面白い。
コレで調子に乗っていたら悪役になったんだろうな、、
そんなマサユキは、奴隷にされたエルフを助けて、リムルの国へ送って来て物語に合流する。
開国祭を開催し、出店やコンサート、技術発表会を開いて来賓をもてなす。
さらに武闘会では、マサユキとカリオンが出場するイレギュラーがあったが。
ゲルドとゴブタも頑張って大会を盛り上げる。
決勝はマサユキとゴブタだったが、、、
ゴブタが盛大に自爆してマサユキが優勝。
やはりゴブタ、やってくれた。
その後、ゴブタはミリムの地獄の特訓を受ける。
そんな感じで大盛況だったのだが、、
外国の小売商人との間での支払いで問題が発生した。
支払いをドワーフ金貨のみと経済的な嫌がらせを受け。
ドワルゴンのガゼル王とサリオンの皇帝エルメシアに仮を作って支払う。
そんな事をした商人は今後の取引は行わないと宣言して終わるが、テンペストの経済圏を傘下にしたい連中がいるとわかる。
さらにラミリスの迷宮も解放して、勇者マサユキの快進撃で地上は盛り上がっていたが。
100階でワクワクして挑戦者を待っていたヴェルドラさんは待ちぼうけw
ちなみに、表紙の子供達を祭で引率したのはヒナタ。
「オバ・・」と言って死にそうになった子供約1名w
ケンタェ、、!
とにかく祭りは終わり。
西方評議会という新たな敵が出てきた。
そして最後に、ユウキは敵??
最後までお読み頂きありがとうございます。
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序章 閃光の勇者(漫画24巻107話)
本城正幸、通称マサユキは、突如異世界に来てしまい、周囲から勇者と呼ばれるようになる。一年前、友人と歩いている最中に美しい女性を見て、気づいたら異世界にいた。
言葉が通じない中、偶然助けた女性から勇者と思われ、巨漢の男との衝突で無意識に「英雄覇道」というユニークスキルを発動させる。
このスキルにより言語習得や他の能力を得て、争いを避けようとするも、結果的に周囲から勇者とみなされる。
イングラシア王国で冒険者として生活し始める中で、ジンライやジウなどの仲間とチーム「閃光」を結成し、英雄としての評価を確立。
冒険者としての成長と共に、マサユキは勇者としての立場に慣れ、彼に新たな転機が訪れることとなる。
第一章 開国祭前夜(漫画24巻108話、109話、漫画25巻110話)
ユウキからの依頼を受け、マサユキたちはバラキア王国で奴隷売買市場の存在を調査していた。
彼らの役割は囮で、調査員が証拠をつかむ間、彼らがバラキア側の注意を引くことであった。
バラキアで開催された舞踏会で、マサユキは偶然奴隷売買の現場を目撃してしまい、それを目撃したブレイバー伯爵が彼を殺害しようとしたゴウセル侯爵に殺されかける。
しかし、ジウがブレイバー伯爵を治療し、伯爵は自白する。
マサユキたちの活躍で、奴隷商会は壊滅。保護された奴隷の中にはエルフもおり、バラキア国王は彼らの扱いに困り、マサユキに解決を頼む。
マサユキは軽い気持ちでエルフを魔国連邦に送ることを引き受けるが、これが「魔王討伐」と誤解され、マサユキが魔王リムルと戦う噂が広まる。
しかし、マサユキは魔王と戦うことを保留にし、慎重な行動を決める。彼らは魔国連邦への旅を始める。
謁見式の後も、主の予定は多忙を極めていた。
現在、その国には各国から代表使節団が到着しており、町は活況を呈していた。
訪れた貴族や王族は異国の風景に興味津々で、観光地化計画も成功しそうである。
しかし、上流階級用の宿泊施設は限られており、一般客は受け入れていない。
それでもミョルマイルの手配で、豪商たちも含めすべての客の宿割り振りがスムーズに行われていた。
主はミョルマイルの能力を高く評価し、彼に後のことを任せて重要な来客の対応に集中することにした。
会談の場で、リムルは各国からの重要な来客の対応に追われている。
特に注目すべきは、ブルムンド王国からの訪問であり、ブルムンド王と王妃が登場する。リムルは人の姿で上品に着飾り、彼らを迎えた。
ブルムンド王はリムルに対して感謝の意を示し、リムルの計画に対する支援として、自国の影響力を使った支援を語った。
これによりリムルの作戦は成功し、その地に商人が増えたことからブルムンド王国の影響力の大きさが窺える。
カザック子爵による問題についても話題に上がり、ブルムンド王は彼の身分剥奪と国外退去を決定している。この裁きにリムルは異存がないと返答する。
ブルムンド王はリムルの壮大な計画について聞き出し、リムルは計画の概要を説明したが、王と王妃はその計画に興味津々で、ブルムンド王国がその中心地となることに熱心であった。
二人はテンペスト開国祭の成功を祈りながら去っていった。
ドワーフ王ガゼルがリムルを訪ねる。ガゼルは馬車での長旅に疲れた様子で、早速茶菓子に手を出す。
リムルは、ガゼルの来訪が意外だったと述べるが、ガゼルはリムルが何か企んでいると疑い、直接その目で確かめたいと言う。
さらに、ガゼルはリムルがヒナタと戦い勝利したことを確認し、その強さに驚く。
リムルは、勝利の大部分が自身の特別な能力によるものだと謙遜する。
その後、ガゼルは西方聖教会がドワーフ王国に正式な窓口を開設したいと提案してきたことに触れ、リムルの影響を疑う。
リムルは、ヒナタとの友情と和解を通じて、これが成立したと説明しようとするが、ガゼルはリムルの思考を読んでいたことを明かし、リムルが計画にガゼルを巻き込む意図を知る。
リムルは、ガゼルが心を読む能力を持っていることに驚き、思考の読破を防ぐ。
最終的にガゼルは西方聖教会からの申し出を受け入れることを決め、二人はテンペスト開国祭後に詳しい話し合いをすることにする。
ガゼルは祭りを楽しむことを楽しみにしており、リムルはガゼルの従者達との相談を待つことになった。
ヨウム一行がテンペストを訪れ、開国祭の前夜祭の日に到着した。
ヨウムはリムルに対して、約束通り王になったことを報告し、ファルムス王国から改名した新国家「ファルメナス」の初代国王として、リムルへの忠誠を誓う。
リムルは、ヨウムとその妻ミュウラン、そして騎士団長グルーシスと歓談する。
ヨウムの従者であり、元ファルムス王国の王子エドガーは、ヨウムの新たな国の運営に助言を提供している。
リムルは、ヨウムへのプレゼントとして、ディアブロによって渡された証書を提示する。
これにより、ヨウムに科せられていた賠償金の残りが免除されることが明かされる。
この決定によってヨウムの名声はさらに高まり、彼が魔王リムルから賠償金を免除された王として周知されるようになる。
エドガー少年はこの発表に驚き、ヨウム一行はリムルとの挨拶を終えて去っていく。
昼になり、忙しさが一段落し、リムルはイングラシア王国へ向かい、ユウキを迎えに行くことにした。
自由組合本部に到着したリムルは、冒険者たちからの注目を集めるが、仮面を付けずにいたため、初めは認識されなかった。
しかし、自己紹介後、過去の知り合いであるグラッセと再会し、冒険者たちと交流する。
その後、リムルはユウキと再会し、彼からカガリ、自由組合の副総帥を紹介される。
カガリは遺跡探索のエキスパートであり、古代遺跡ソーマを踏破した実績がある。
リムルはクレイマンの本拠地にある遺跡の存在をユウキたちに話し、その探索をカガリに依頼することになる。
この遺跡の探索には魔王ミリムの了承が必要であるが、リムルは調査依頼を自由組合に出すことを決め、カガリはその準備を進めることになった。
リムルとユウキは開国祭に参加するため、自由組合本部を後にした。
組合本部を出た後、リムルはユウキと共に自由学園に向かい、サプライズで子供たちを自国の祭りに招待することにした。
子供たちはリムルの到着を待ちわびており、祭りへの参加を聞いて大喜びする。
その後、新たな教師であるクラウスがリムルとユウキに、子供たちの成長のためにより高いレベルの指導が必要だと提案した。
リムルは自国でも学校を設立する予定であり、ハクロウに技術指導を依頼することを考えていたが、子供たちには人間社会の常識も学んでもらいたいと悩む。
さらに、精霊について深く学ぶことの重要性を感じていたが、その指導を誰に依頼するかは未定であった。
イングラシア王国の外で、リムルは子供たちとユウキを転移門を使って自国へ連れて行った。
子供たちには祭りで使えるフリーパスチケットを渡し、リムルは夜まで仕事があるため、子供たちを一人にすることを伝えた。
その後、リムルは勇者マサユキとその一行が町の外に到着したことを知り、彼らを出迎えた。
マサユキの従者たちはリムルに対し敵意を隠さず、マサユキとリムルの間に勝負を挑むも、リムルは彼らを明日から開催される武闘大会に参加させることを提案し、マサユキ一行はこれを受け入れた。
ユウキはマサユキの勝負を心配し、リムルは武闘大会でのマサユキの参加を肯定的に捉えることにした。
豪華な迎賓館での前夜祭にて、各国の重鎮が集まり、立食形式で様々な料理が楽しまれていた。
畳の間も設けられ、土足厳禁の文化に触れる機会も提供されている。
ドワーフ王ガゼルは、リムルとの協力に即断で応じ、新たな交通手段である列車の開発に興味を示す。
会話の途中、ヨウムも加わり、リムルとの友好的な関係を見せつける。
この宴は、リムルとヨウムの評価を上げる効果もあった。
また、大風呂の体験が好評で、エルフの女性たちがお酌をするなど、サービスも充実していた。
宴では、スピアトロという大型の魚が持ち込まれ、ハクロウによって解体ショーが行われる。
その新鮮な刺身や寿司が、初めての味わいに参加者から好評を博す。
ヒナタとユウキが寿司を絶賛し、他の参加者も次々とこれらの料理を試すようになる。
その中で、ヒナタとユウキは、寿司について軽く口論するが、これが宣伝に成功し、会場の雰囲気を盛り上げる。
しかし、前夜祭の進行中に兵士が駆け込んできて、「た、大変です!!」と叫ぶ。
何か問題が発生した模様だ。
迎賓館で開催された前夜祭の最中、大型飛行物体が町の外に飛来したという報告が入る。
それは魔導王朝サリオンの皇帝、エルメシア・エル・リュ・サリオンの到着であった。
エルメシアの到着は、その場にいた多くの国々の護衛や兵士たちを慌てさせた。
サリオンは大国であり、西方諸国評議会にも参加していない独立国家である。エルメシアは自らを天帝と定め、長い歴史を持つ国を束ねる絶大な権力を持っている。
エルメシアの登場は、会場を大いに騒がせる。彼女は非常に美しい外見を持ち、その姿は多くの人々を魅了した。
リムルはエルメシアと対面し、彼女の「英雄覇気」による精神干渉を感知するも、攻撃ではなかった。
エルメシアはリムルの招待に感謝し、これからの友好関係を期待している様子を見せる。
さらに、非公式な場での本音の相談を求められ、リムルは快く応じる。
エルメシアの到着は、リムルにとって新たな外交関係の構築の機会となる。
また、エラルド公爵も守護者の一人として姿を現し、リムルは後で改めて挨拶を交わすことを決意する。
短いやり取りの後、リムルはエルメシアの登場による緊張から解放され、ガゼルやヨウムと共に畳の間で寛ぐことにした。
しかし、静かな時間は長くは続かず、ミリムとその従者たちが到着し、会場は再び騒然となった。
ミリムはリムルに感謝の言葉を述べ、素晴らしい料理を期待していると言う。
リムルはミリムとフレイに挨拶を交わし、フレイがミリムが行方不明だったことを指摘したが、リムルはその事実をうまくかわした。
しかし、リムルが無意識にフレイを鳥呼ばわりしてしまい、場の雰囲気が一変する。
カリオンがリムルの失言を面白がる中、フレイはリムルの誤解を許し、ミリムに対する教訓としてこの出来事を受け止める。
一方、カリオンはフレイによって罰を受け、その様子をミリムとリムルは見守った。
ハプニングがあったものの、シュナは新たな料理を運んでくる仕事を全うし、カリオンがフレイから解放されて不満を漏らしている間に、ミリムやその従者たちが到着する。
ミリムの従者であるミッドレイは、リムルたちの料理を冒涜的と批判し、食事に手を付けようとしない。
しかし、シュナの説得により、ミッドレイは料理の価値を理解し、最終的には皆で楽しく食事をすることになる。
前夜祭は計画よりも長く続き、大盛況のうちに終了する。
この出来事は、人と魔物の間の調和と理解を深める良い機会となった。
幕間 深夜会議
前夜祭の後、深夜に緊急会議が開催された。
会議では、シュナの料理への感謝や商人たちの対応、明日からの晩餐会の準備などが話し合われた。
また、明日からの武闘大会への参加者についても議論され、ゴブタとゲルドが選ばれた。リムルは新たな役職「四天王」を設け、ベニマル、シオン、ディアブロを任命し、残る一席は武闘大会の結果を見て決めることになった。
ランガの参加希望は却下され、ゲルドとゴブタにはシード枠が用意されることが決定した。
ディアブロは審判役を務めることになり、会議は終了した。
第二章 開国祭(漫画25巻111話)
ジュラの大森林に住む魔物の代表たちや西側諸国からの代表団との会談が滞りなく終了し、前夜祭も成功裏に開催された。
今回の祭りには多くの来賓が参加し、リグルドやミョルマイルが実務レベルでの協議を行い、問題なく進行した。
魔王リムルは、自分が人類と敵対するつもりがなく、人と魔物が争わずに共存する国を創りたいという考えを持っていることを演説した。
また、国家の役割は国民の生命と財産を守ることにあるとし、戦争を仕掛けられたら容赦しないが、基本的には手を取り合いたいという思いを伝えた。
普通の人々には、移住を検討してもらいたいと呼びかけ、自由な発想を保障する国であることを強調した。
演説の終わりには、テンペスト開国祭の楽しむようにと呼びかけ、演説は終了した。
演説を終えた後、服を着替えた子供たちと会話を交わす。
彼らは自分が国の王であることに驚いていたが、その事実を受け入れ、敬意を表してくれる。
その中で、ヒナタが現れ、子供たちの引率を申し出る。
驚きつつも、子供たちがヒナタに好意的に反応し、彼女が引率をすることになった。
一方で、ルミナスも祭りに参加しており、聖騎士として貴族の集団と行動を共にする予定であることが明らかになる。
最終的に、ヒナタは子供たちを連れて屋台巡りを始め、自分はルミナスの案内を任されることになる。
ヒナタが子供たちの引率を引き受けた後、ユウキが現れ、ヒナタの私服姿に驚きながらも、彼女がテンペスト開国祭を楽しみにしていたことを語る。
ヒナタは、高価で防御力もある特別な服を購入し、屋台で売られるジャンクフードを楽しみにしていた。
円形闘技場周辺には多種多様な食べ物が販売されており、ヴェルドラも鉄板焼きの店を出すなど、様々な料理が提供されていることが明かされる。
ユウキとの会話を通じて、ヒナタの意外な一面が明らかになり、彼女がどれだけ祭りを心待ちにしていたかが伝わる。
迎賓館での貴族への案内の後、リムルはベニマル、ユウキと共に歌劇場へ向かう。
この歌劇場は突貫工事で内装が整えられ、高い音響効果を持つ質の良い椅子が配置されていた。
芸術は主に王侯貴族の間でのみ楽しまれており、一般市民には広まっていなかったが、リムルは文化を全ての人に波及させようと考えていた。
音楽の知識を持つ魔物たちに楽器を貸し出し、智慧之王の協力で楽譜を作成、再現した。
演奏会では、クラシックからアニメソング、ポップミュージックまで様々なジャンルの曲が演奏され、当初はリムルとユウキのみが違和感を覚えたものの、来賓は新鮮な音楽に魅了された。
魔物たちの演奏によって、様々なジャンルの音楽が高いレベルで披露され、文化イベントは大成功を収めた。
演奏会は予定された六十分間で終了し、シュナとシオンがサプライズでピアノとヴァイオリンの二重奏を披露した。
シュナは和風の装いではなく、純白のドレスを身にまとい、シオンもスーツではなくスリップドレスを着用しており、二人の演奏は観客を魅了した。
この演奏は、両者の練習の賜物であり、神事で重要な音楽の要素を反映していた。
彼女たちの演奏後、会場は拍手で包まれ、さらにアンコールが行われ、全員での合奏で公演は幕を閉じた。
音楽が様々な境界を越える力を持つことを証明し、文化が全ての人々に開かれているべきだというリムルの願いを象徴する成功を収めた。
公演に続き、技術発表会も大成功を収めた。
来賓たちは昼食時に先の公演の話で盛り上がり、さらに技術発表会でのガビルとベスターの発表に興味を示した。
発表では、ヒポクテ草が普通の雑草から魔素の濃度が高くなることで突然変異したものであること、また、魔素を融合させた回復薬が生物だけでなく、特定条件を満たした物質にも効果があることが明らかにされた。
この発見は来賓たちに大きな衝撃を与え、この国の技術の深さと、さらなる研究の可能性を示した。
この成功により、この地が知識と研究の中心地となることが期待される。
技術発表会は、参加者の知的好奇心を刺激し、この地への関心を深める結果となった。
技術発表会の後の自由時間に、来賓たちは様々な活動を楽しんだ。
その中で、アルノーとバッカスが重要な話があると述べ、ルミナスに案内された場所で会話が交わされた。
ルミナスは、不可侵条約にも関わらず交流が不足していると指摘し、文化交流の拡大を提案した。
特に音楽の分野での交流に興味を示し、吸血鬼族との芸術に関する相互の刺激が期待された。
また、ルミナスは自国の技術者たちが行っている研究についても触れ、これらを共有する意向を示した。
さらに、「信仰と恩寵の秘奥」という技術を提供することで、両国間のより深い交流の架け橋となることを提案した。
これは信者が力を借りることができる技術であり、その見返りとしてルミナスの研究者たちを受け入れることに同意した。
この技術は、魔法の原理に基づくものであり、受け入れた側にも大きな恩恵をもたらすことが期待された。
最後にルミナスは、来賓の中に不穏な気配を持つ者がいることを指摘し、警告した。
ルミナスとの突発的な会談が終わり、夕食会が始まった。
主人公はユウキとヒナタと共に夕食をともにし、その日の出来事について話し合った。
夕食のメニューには和風と洋風の二種類があり、選択できた。ユウキと主人公は洋風、ヒナタは和風を選んだ。
ヒナタは屋台で楽しんでおり、特に食べ物を楽しんでいたようだが、ユウキは演奏会の素晴らしさを強調し、ヒナタも演奏会に行くことを考え直す。
さらに、ヒナタは魔素と回復魔法についての研究に興味を示し、自身の体質に関する問題を解決したいと考えていた。
主人公は、自主性を重視し、研究内容を事前に把握していなかったことで、ユウキとヒナタから驚かれる。
夕食会は世間話で終わり、開国祭の初日は成功だと主人公は感じていたが、すぐにその考えが甘かったと知ることになる。
幕間 問題発生(漫画25巻112話)
定例報告会のために皆が会議室に集まった夜、夕食会が終わり、外はまだ賑やかだった。
主人公は、演奏会で活躍したシュナやシオン、技術発表を成功させたガビルからの報告を受け、その成果を褒めたたえた。
しかし、ミョルマイルが青褪めた顔で遅れて入室し、大問題が発生したことを報告した。
祭りの出費により、小売商人たちからの支払い要求が殺到しており、支払いが滞っているのだという。
古代王国の金貨は現在の共通通貨として使えず、ドワーフ王国発行の金貨での支払いを求められていた。
しかし、金貨が不足しており、解決策を模索中だった。
ミョルマイルは、問題を解決するために金貨を掻き集めると主人公に約束したが、これにより敵の意図が明らかになった。
誰かが意図的に主人公達の信用を落とそうとしており、評議会からの反発も懸念されていた。
ディアブロとシオンは、この状況が評議会の立場を脅かすものと見て、対策を練った。
主人公は問題を先送りにしつつ、祭りを楽しむことを決め、ミョルマイルを夜の町へと誘い出した。
その夜、彼らは祭りを満喫し、問題を忘れる時間を過ごした。
第三章 武闘大会(漫画25巻113話 漫画26巻114話)
主人公は通常、どれだけ飲んでも酔わないが、特定の技を用いてその状況を変え、酔いを楽しむことにしていた。
しかし、これが原因で大きな頭痛を引き起こし、『痛覚無効』の効果も弱まってしまっていたため、しばらくの間、痛みと闘うことになった。
結局、智慧之王から痛みを和らげる手助けを受けた後、主人公は反省し、今後は注意することを決めた。
夜にはミョルマイルと共に夜店を巡り、その後は新しく作られた特別会員専用の店で、来賓たちと共に夜遅くまで飲み語り合った。
この場では、音楽の興奮や回復薬に関する議論が交わされた。
そこで、金貨不足の問題についてガゼルとエラルド公爵に相談し、前向きな返答を得ることができた。
翌朝、主人公達は疲れた顔で開国祭二日目を迎えたが、酒の力で重要な進展があったという朗報も得られた。
新たに完成した闘技場では、五万人の観客が集まり、満員の状態である。
この巨大な建造物は、主人公の趣味で、日除けとしての機能も兼ね備えた独特な設計になっている。
闘技場の舞台は、魔素を含んだ硬岩で構成され、物理的、魔法的にも非常に頑丈に作られている。また、二重の結界が設置されており、観客の安全を考慮している。
開国祭の二日目、八名の選手が出揃い、その中には特別出場枠として魔国連邦の幹部も名を連ねている。
特に注目されているのは、「勇者」マサユキ、そして獅子覆面の正体とされる謎の強者である。
トーナメントの組み合わせは、公平な抽選により決定され、最初の試合ではゴズールとメズール、魔国連邦の幹部が対戦することになった。
他にも、「勇者」マサユキとその仲間、そして特別な能力を持つ獅子覆面と幹部が対戦するカードが組まれている。
主人公は、参加選手たちへの激励の言葉を送り、特に「勇者」マサユキには、勝利すれば自身との戦いの権利を与えると約束している。
他の選手にもそれぞれ期待を寄せ、彼らがこの大会でどのような戦いを見せるのか、関心を寄せている。
トーナメントの結果は未だ予測不能であり、特に獅子覆面の参戦は、大会に予測不可能な要素をもたらしている。
主人公自身も、大会の行方を見守る中で、各選手の活躍に期待を寄せつつ、何か新たな発見があるのではないかと考えている状況である。
第一試合が始まり、長い間争ってきたゴズールとメズールが対決した。
二人は互いに近接格闘型で戦い、力と技を駆使した激しい攻防を繰り広げた。
試合は互いに譲らず、勢いを衰えさせない攻防が約二十分間続いたが、勝負の決着は突然訪れた。
ゴズールが力を込めて投擲した大斧を、メズールが左腕を犠牲にして受け止め、一瞬の隙をついてゴズールに致命的な一撃を加えるかと思われた。
しかし、ゴズールが頭の角で雷光を纏いメズールに反撃し、これが勝負の決め手となった。
ゴズールのエクストラスキル『超速再生』によって大怪我も直ちに治癒し、最終的にはゴズールの勝利となった。
メズールもエクストラスキル『自己再生』を持っており、戦いが終わる頃には怪我が癒えていた。
観客はこの見事な戦いに大いに沸き、第一試合はゴズールの勝利で幕を閉じた。
四試合が終了し、休憩時間を挟んで午後から二回戦が始まった。
決勝進出を賭けた試合では、マサユキとゴズールが対決することになった。
ゴズールは挑発的な言葉を投げかけるが、マサユキは冷静に対応し、互いの実力を認め合う。
しかし、マサユキはゴズールが先の戦いで力を使い果たしているため、今の彼と戦うことに意味を見出さず、迷宮での再戦を提案した。
ゴズールはこの提案を受け入れ、二人は握手して舞台を去った。
観客はこの展開に賛辞と拍手を送り、マサユキのカリスマやゴズールの判断を称えた。
次の試合はゴブタ対獅子覆面(カリオン)であり、マサユキがどこまで戦えるかが注目される。
本日の最終戦はゴブタと獅子覆面(カリオン)の試合である。
勝利は予想されていたカリオンだが、ゴブタが意気込み、勝利を目指している。
ゴブタは勝利への意欲を見せ、ランガを召喚して戦いに挑む。カリオンはゴブタの挑発に対して、慎重な構えを見せる。
試合はゴブタとランガの作戦によって進み、ランガはカリオンの仮面をターゲットにして攻撃を仕掛ける。
最終的にカリオンは自ら場外に出てしまい、結果としてゴブタの勝利となる。
観客はこの予想外の展開に驚き、ゴブタの戦略を楽しむ。
試合後、ランガには一定の制限が加えられるが、明日の決勝に向けてゴブタとランガは協力して挑むことになる。
全ては明日の試合にかかっており、ゴブタはマサユキの実力を見極めることが期待されている。
二日目の終了と共に、決勝戦にはマサユキとゴブタが進出した。
夜店の売上は大盛況で、観客たちは様々な選手を称賛している。
晩餐では、参加者たちは今日の試合について熱く語り合い、明日の決勝への期待を高めていた。
子供たちはゲルドやカリオンの活躍に夢中であり、一方でマサユキとゴブタの強さについて議論している。
ヒナタはマサユキの強さに警戒を促し、明日の決勝について不確かさを示唆した。
一方で、マサユキには話が通じる可能性もあるとの見解が示された。
この夜は子供たちを含めた参加者たちが、祭りの楽しさを共有し、緊張を解きほぐしていた。
決勝戦への不安や期待を胸に、全員が祭りの残りの時間を楽しんでいる様子である。
幕間 真夜中の会談
リムルはベニマル、シオン、ディアブロを連れてガゼルと会談し、星金貨と金貨の交換を行うことになった。
ドワーフ王国からの金貨千五百枚と、魔導王朝サリオンからエルメシアが協力を申し出てきたため、金貨不足の問題が解決した。
その過程で、エルメシアはリムルに盟約を結ぼうと提案し、リムルがディアブロを含む自国の強力な存在をどう扱うかを問う。
リムルは責任を持って対処すると答え、エルメシアとの間で友好関係を築くことに成功した。
ガゼルもリムルのサポートを約束し、魔導王朝サリオンとジュラ・テンペスト連邦国間で盟友関係が正式に認められた。
会談の最後に、エルメシアは料理人の吉田氏を紹介してほしいとお願いし、リムルは快くこれを受け入れた。
この夜の会談は、密やかに終了した。
第四章 決勝と迷宮開放 (漫画26巻115話、116話、117話)
開国祭の三日目の朝、リムルはドワーフ王国にて星金貨と金貨の交換を行い、金貨不足の問題を解決した。
この日はマサユキとゴブタの決勝戦が予定されており、円形闘技場は熱気に包まれていた。
ミョルマイルが胴元を務める賭け事が行われ、リムルもゴブタに賭けていたが、これは大穴狙いではなく、単に応援の意味であった。
試合のアナウンスをソーカが盛り上げ、ディアブロが会場を静める中、リムルはゴブタの勝利を祈りつつ、マサユキとゴブタの戦いから何かを見出そうと考えていた。
マサユキは、自身が次の試合でゴズールやメズールのような強敵と対戦することになると知り、深い恐怖を感じていた。
試合を前にして食欲もなく、死刑執行を待つ囚人のような気分で過ごしていた。
英雄として持て囃された過去の成功が、今回の挑戦に対する過信に繋がっていたが、実際には根拠のない自信だった。
ゴブタとの決勝戦当日、マサユキは緊張でトイレに何度も駆け込みながら、自分のユニークスキル『英雄覇道』に頼ることを決意する。
この能力が人々を勘違いさせ、自分を英雄として見る原因であると理解していた。
ゴブタと視線が合い、お互いに緊張していることを知り、マサユキは自分にも勝機があるのではないかと考えるようになった。
過去の経験から、勝手に相手が自滅する可能性に賭け、少しの余裕を感じ始めていた。
試合が開始し、ゴブタが積極的にマサユキに攻撃を仕掛ける。
しかし、その攻撃は失敗に終わり、ゴブタは壁に激突してしまう。この一連の動きは、会場にいる観客や試合を実況しているソーカにとっても驚きの展開だった。
ゴブタがユニークスキル『魔狼召喚』を使い、ランガとの『同一化』を試みるものの、その力を制御しきれずに事故を起こしてしまう。
観客からは、マサユキの圧倒的な強さを称賛する声が上がり、試合はマサユキの勝利で終わる。
一方で、リムルはこの一件をきっかけにミリムとの間で遺跡調査の許可を得る交渉を行い、ゴブタの更なる鍛錬をミリムに頼むことに成功する。
ゴブタがマサユキに対して「魔狼合一」を使用し、変身したことでマサユキは逃げ出したいと強く感じる。
しかし、ゴブタは攻撃を仕掛けるものの自爆してしまい、マサユキは勝負の行方について思案する。
マサユキには魔王リムルとの戦いが待っていることが理解されており、それが自分にとって不利であることを知っていた。
結局、マサユキは自分から負けを宣言し、逃げ出すことを選ぶ。
彼はこの判断を通じて、生涯で最大の危機から逃れることに成功する。
マサユキが自らの敗北を宣言し、去って行った後、その行動の意図が理解できずにいた仲間たちと観客たちは、様々な憶測を巡らせた。
一人の男がマサユキの行動を、魔王リムルに対する警告と解釈し、観客たちはそれに賛同し、マサユキを賞賛する大合唱に包まれた。
この解釈は、マサユキの持つ特殊なユニークスキル「英雄覇道」の効果によって、観客たちが感情や思考に影響を受け、マサユキの行動を肯定的に受け止めた結果である。
マサユキが実戦での強さを持っていないことは明らかであったが、彼の影響力は依然として強大であり、敵に回すべきではない存在とされた。
一方、ゴブタはマサユキの辞退により優勝が決定し、約束通り「四天王」の一人に任命されたが、ミリムによる過酷な特訓の対象となることが明らかにされた。
ランガもゴブタの修行に加わることとなり、二人はミリムに引き連れられていった。
これにより、第一回テンペスト武闘大会は終了し、ゴブタとランガの前途には厳しい修行が待ち受けていることが示唆された。
昼食時、魔王リムル(本名:三上悟)はマサユキと二人きりで会食し、過去の水に流すことを伝えた。
リムルは元サラリーマンの日本人であり、マサユキも赤面しながら自己紹介をした。
マサユキは、リムルに対する恐れや勇者としての名誉に疑問を持っており、自身のユニークスキル「英雄覇道」についても複雑な感情を抱いていた。
しかし、リムルの温かいもてなしと、日本食による心の解放により、マサユキはリムルの手下として協力することを申し出た。
リムルはマサユキを地下迷宮攻略の広告塔として利用し、彼に目立ってもらいたいと考え、マサユキもその提案に快く応じた。
会話を通じて、リムルとマサユキはお互いの事情を理解し合い、新たな友情を築いた。
リムルはマサユキをサポートし、今後も連絡を取り合うことを約束し、マサユキはリムルのもとで新たな生活を始めることになった。
昼からは、地下迷宮のお披露目が予定されている。
魔王リムルは迷宮の最終確認を行い、ラミリスとヴェルドラに迷宮の安全と今後の計画について確認する。
ラミリスとヴェルドラは自信満々で、迷宮が安全であることを保証し、明日からは迷宮がより挑戦的になることを示唆する。
しかし、リムルは迷宮を一時的に閉じて、設備やスタッフの準備を整える計画を説明し、これに対しヴェルドラは驚きを示す。
迷宮の入場料や受付の準備はまだ整っておらず、リムルはミョルマイルとの相談を予定している。
リムルはまた、ラミリスがミリムから「復活の腕輪」を無制限で使用できるようにもらったこと、およびミリムが捕獲したドラゴンの管理がラミリスに移ったことを知る。
このドラゴンは迷宮の深層部に配置され、訪問者に挑戦を提供する。
リムルはミリムの居場所を確認し、彼女が迷宮の見学会に影響を与えないことを確認した上で、ラミリスを貴賓室に連れて行き、ヴェルドラに迷宮で挑戦者を待つよう激励する。
昼休憩後、大勢の人々が観客席に戻り、魔王リムルとラミリスも貴賓室に入る。
ディアブロに迎えられ、地下迷宮のお披露目準備に入る。
観客は、王侯貴族を含め数千人に上り、迷宮の攻略状況は巨大スクリーンを通して公開される計画だった。
装置はガビルとベスターが作製し、水晶球を用いて遠距離からの映像を映し出す。
迷宮攻略は危険を伴うため、代理の者たちが実際に挑戦することになり、挑戦者を募集する。
挑戦者としては、スキンヘッドの戦士バッソンとその仲間、冒険者エレン達、そして勇者マサユキとそのパーティが名乗りを上げる。
マサユキは、リムルから特製の装備を受け取り、パーティは大歓声の中、舞台に立つ。
迷宮の攻略目標は五階層までとされ、限られた時間で挑戦することになる。
さらに、流麗なる剣闘士ガイも挑戦者として登場し、リムルとその仲間たちに対する復讐を誓う。
彼の誤解に基づく挑戦は、リムルにとって意外な展開だが、ソロ挑戦者としてのガイの行動も注目されることになる。
このようにして、地下迷宮への挑戦者たちが決まり、お披露目イベントが始まる。
地下迷宮の開放が始まり、挑戦者たちが出揃った。ソーカは観客に向けて迷宮の概要とルールを説明し、挑戦者には回復薬や復活の腕輪などのアイテムが配布される。これらのアイテムは迷宮攻略の支援として提供され、特に「復活の腕輪」は迷宮内でのみ効果を発揮し、死亡からの復活を可能にするが、迷宮外では無効であることが強調された。
挑戦が始まると、ガイはミョルマイルを示し合わせた実験台として選び、彼に攻撃を加えて復活の腕輪の効果を実証する。
ミョルマイルは迷宮内での復活機能を利用して無事に再登場し、観客からは驚きと歓声が上がる。
この実演により、迷宮の安全性と復活の腕輪の信憑性が示され、観客たちの間で迷宮への関心と挑戦意欲が高まる。
ミョルマイルの見事な復活デモンストレーションは、地下迷宮に対する誤解や不安を払拭し、冒険者たちに挑戦への自信を与えた。
リムルはミョルマイルへの感謝を表し、彼が担った重要な役割を評価する。
地下迷宮の探索が始まり、バッソン一行をはじめとする複数のパーティが挑戦を開始した。
バッソン一行は早速迷子になり、迷宮の広さと複雑さを甘く見ていたことが明らかになる。
一方、エレン一行は冒険者としての基本を守り、地図を作成しながら慎重に探索を進めていた。
しかし、ラミリスがエレンたちに迷宮に関する有利な情報を漏らしてしまったことが判明し、リムルはその事実に頭を悩ませる。
一階層には宝箱が設置されており、銅箱からは主に便利用品が出現するが、より深い階層には価値の高いアイテムが隠されていることが説明された。
マサユキ一行は、意図せず落とし穴に落ちながらも迅速に迷宮を進め、観客からの大きな声援を受ける。
また、ガイは独自の方法で迷宮を攻略し、特に宝箱を見つけ出す能力に優れていることが示されたが、彼の振る舞いにリムルは疑問を感じる。
全体として、地下迷宮の探索は各パーティごとに異なる進め方が見られ、迷宮の難易度や仕組みに挑戦者たちが四苦八苦しながらも進んでいく様子が描かれている。
二時間後、バッソン一行は隠し部屋を発見し、そこで一匹の巨大熊と遭遇した。
熊はCランクのモンスターであり、彼らのチームなら余裕で倒せるはずだったが、彼らは非常に慎重に戦うことを選んだ。
戦いの結果、彼らは宝箱から希少級の剣を獲得し、戦意を高めた。
一方、エレン一行は一階層を丹念に探索し、有益なアイテムを集めてから下層へと進んだ。
彼らは計画的に行動し、領域の主を倒して金箱を手に入れた。
その後、マサユキ一行は驚異的な速さで迷宮を攻略し、十階層に到達し、特質級の武具を含む金箱を獲得した。
彼らはその後、帰還の呼子笛を使って地上に戻った。
ガイも下層を目指したが、ルールを無視する態度を取ったため、迷宮管理者によって処罰された。
彼は迷宮から獲得したアイテムを全て没収され、痛みを伴う復活を経験した。
この出来事は、迷宮のルールを遵守することの重要性を冒険者たちに示した。
バッソン達とエレン一行の成功、マサユキ一行の迅速な攻略、そしてガイの失敗は、迷宮攻略の様々な側面を観客に示し、迷宮の難易度調整とルール遵守の必要性について、リムルとラミリスに新たな課題を提起した。
各チームの攻略が終わり、残るはバッソン一行のみであった。
彼らの攻略中、スケルトンによって二人の死亡者が出たが、無事に復活を経験した。
この戦闘の様子は観客にも熱心に見入られ、迷宮攻略の放映が一つのイベントとして面白い可能性を示唆した。
最後に、アルファが全員の帰還の呼子笛を強制発動させ、バッソン一行は地上に帰還した。
彼らは復活と回復の経験から、迷宮の安全性を実感し、今後も攻略に意欲を示した。
リムルはこの地下迷宮のお披露目が成功だったと総括し、挑戦者たちに向けて最後の挨拶を行った。
しかし、ヴェルドラからの思念伝達があり。
リムルはヴェルドラに説教を続けた。
第五章 祭りの後 (漫画27巻 118話)
開国祭の最終夜には、盛大な夜会が催された。料理が豪華に提供され、参加者達は和やかに談笑していた。
迷宮内ではヴェルドラやラミリス、ミリムなどが楽しんでおり、町では商人や冒険者、農民、住民が飲み歌い、無料で開放された店で夜を楽しんでいた。
この時間の終わりが惜しまれつつも、次の日からの仕事にやり甲斐を感じる不思議な気分が漂っていた。
そんな幸せな光景を見て、平和が続くことを願った。
祭りの翌日、街道は帰国する人々で大混雑し、リグルが警備部隊を率いて対応していた。
大会議室では、商人たちと金貨の支払いについての話し合いが行われており、リグルドとミョルマイルが説明をしていたが、ゴタゴタしている様子だった。
その中でガストン王国のミューゼ公爵が、商人たちの代表として支払いを求めている。
商人たちの中には、ドワーフ金貨以外の支払い方法に不信感を持つ者もいた。
しかし、リムルは商人たちを宥めつつ、古代金貨や特産品での支払いを提案した。
一方、ミョルマイルは、そういった交渉をスムーズに進めようとしていたが、商人たちは一方的な要求を続け、双方の間で納得のいく解決には至らない様子だった。
ミューゼは時が来たと感じていました。
彼はガストン王国の公爵で、まだ35歳と若く、偉大なロッゾ一族の一員でした。
彼は西側諸国の上流階級に属し、ロッゾ一族の長老から魔王リムルに恩を売り、信用を勝ち取るよう命じられていました。
この命令を達成すれば、五大老への昇進が約束されていました。
ミューゼは自身の全力を尽くしてこの命令を実行することを誓い、商人たちに将来を約束し、各国の記者たちを巻き込むことで自身の安全を確保し、直接魔王リムルと対峙しました。
恐ろしい噂がある魔王リムルと直接会うことは恐ろしかったが、得られる栄光を考えれば恐怖を克服できました。
ミューゼは利に聡いため、彼の計画は成功したと確信していました。
商人たちが魔王の提案を突っぱねた時点で、計画は成功したも同然であり、後は商人たちを宥め、この場を取り仕切るだけでした。
それにより、魔王リムルはミューゼに感謝するはずでした。
ミューゼ公爵がリムルに協力を申し出たものの、その提案は必要ないと断られる。
リグルドが持ち込んだ山積みの金貨を見て、ミューゼ公爵は自分の計画が失敗したことを悟る。
記者たちが取引の様子を記事にすることをリムルが許可し、金貨の真贋が問われた際、記者たちはそれが本物であると確認する。
取引終了後、リムルは商人たちとの取引がこれで最後だと宣言し、国際法を持ち出すミューゼ公爵に対し、自国が独自の道を歩むことを強調する。
ミューゼ公爵の計画の失敗が確定し、リムルの政策が正当化された。
最終的に、リムルはミョルマイルに財務総括を任せ、取引は無事に終了する。
ミューゼ公爵たちを退けた後、開国祭の翌日夜に反省会が開かれた。多数の参加者がいたが、特にヴェルドラの不満が予想された。
会議では、リムルの厳しい対応に驚く声が多かったが、ガゼルやエルメシアは理解を示した。
リムルは、西方諸国評議会との対等な関係を望んでいると語り、今後の交渉が有利に進む可能性を指摘した。
エルメシアは、リムルの戦略が相手にとって困難な状況を作り出していると分析した。
商人たちへの厳しい対応については、ミョルマイルがリムルの意図を完璧に理解し、商人たちへの恩を売る戦略を実行に移したことが語られた。
この戦略は、恐怖や威圧よりも効果的であると評価された。
反省会では、リムルの計画が成功したことに満足の声が上がり、次の話題へ移行した。
反省会の本題として、リムルは開国祭について意見を求めたが、ガゼルから映写機に関する苦言を受ける。
この技術は西側諸国にとって文化的衝撃を与え、軍事利用を含めた幅広い応用が可能であることから、公開前に相談が欲しかったと指摘された。
その後、エルメシアが新技術の利用を申し出、さらに交通網の発展に向けて話が進んだ。
ブルムンド王国を物流の中心地とする案が提案され、ベルヤード男爵がこの新たな流通システムの構築に協力することになった。
リムルの提案により、各国が必要な物資を適切に手配する物流ネットワークの構築が計画されている。
ベルヤードはこの計画の重要性を理解し、ブルムンド王国内での準備を進めることを約束した。
反省会では、ヴェルドラが迷宮攻略についての不満を述べるが、リムルはこれを将来の展望に結びつける提案を行う。
迷宮攻略に賞金を懸け、各国の冒険者を誘致する計画をミョルマイルが説明する。
この計画は、冒険者の活躍を通じて国の宣伝となり、さらに魔物討伐で得られる素材を商材として利用することで自由組合との協力関係を強化するものだ。
また、ジュラの大森林に接する国境の管理をファルメナスが行うことにより、魔物討伐の需要が減少するが、迷宮内での魔物討伐によって新たな収益源を確保するという提案がなされた。
この提案により、自由組合からの支援を受けることで迷宮攻略に関わる新たな経済活動が期待される。
ユウキはこの提案に対して建物の提供を条件に受理の意向を示した。
リムルはヴェルドラに、今後は冒険者が増えると説明する。
ヒナタは、迷宮内での経験が外での危機意識を低下させる可能性を指摘し、神霊術師を派遣し、聖騎士の修行に迷宮を利用したいと提案する。
この提案は双方に利益があり、リムルはこれを受け入れる。さらに、聖騎士団の強化として、迷宮攻略に挑むことになるが、その最深部を守るのはヴェルドラ自身であるという事実に、参加予定の聖騎士たちは驚愕する。
結果的に、ヒナタの提案が受け入れられ、迷宮攻略が聖騎士団の修行の一環として組み込まれることになる。
リムルは関係者を集め、東の商人達について話題に出し、彼らが様々な国でどのように扱われているかを確認した。
ドワルゴンではアンリエッタが監視しており、ブルムンド王国ではその数が少なく監視が可能である。
魔導王朝サリオンはほぼ鎖国状態で、東の商人が立ち入る余地はない。
ファルメナスでは、ディアブロが既に対処している。
自由組合では、各自の判断に委ねられているが、指導は行われるとユウキが約束した。
ヒナタは、東の商人ダムラダとの取引を全面停止し、彼らとの関連を疑っている。
この会合を通じて、東の商人に対する警戒網を構築し、今後の動きを把握する方針が確認された。
リムルと仲間達は、神楽坂優樹がクレイマンが言及していた「あの方」であると結論付けた。
彼らはユウキが黒であるとの確信を深め、中庸道化連と東の商人達との関連を指摘した。
中庸道化連の一員が魔王ロイを殺害したと推測し、リムルは以前から疑念を抱いていたカバル達ではなく、ユウキが唯一の容疑者であるとした。
また、東の商人達が西側諸国で勢力を広げようとしており、そのために教会勢力を排除しようとしている可能性を考察した。
彼らはユウキと自由組合の動向を注意深く監視することを決定し、俺達が準備を整え、対決の時を待つことになった。
終章 強欲の炎
ミューゼ公爵は、魔王リムルとの交渉が失敗に終わり、自分の計画がいかに身の程知らずだったかを痛感していた。
リムルに完全に出し抜かれ、自分が計画通りに事を進めていると思い込んでいたことが、実は自分が転がされていたことだったと気づく。
自分が集めた商人達も同様に魔王リムルの影響下にあり、彼らの出身国と商品をリムルが全て把握していることに恐怖する。
ミューゼは魔王リムルとの関係を断たないように努めなければならないと感じ、魔王領とその協力国家との新たな経済圏から弾かれることの重大さを理解していた。
一方で、失敗により自身の出世の道は閉ざされ、財産を失う可能性もあると絶望していた。
それでもミューゼができる唯一のことは、真実を報告することだった。
失敗を認めたグランベル・ロッゾは、孫のマリアベルに対して、魔王リムルとの交渉を任せるべきだったと反省する。
マリアベルは、グランベルが魔国連邦に対して取った対応が温かすぎたと暗に批判し、自らが行動すべきだったと主張する。
開国祭に王侯貴族を招待し、魔王リムルに恩を売って評議会に有利な立場を取ろうとしたグランベルの判断は、マリアベルの制止を聞かずに行われたものだった。
ミューゼ公爵の失敗により、グランベルは弱気になり、マリアベルの行動を止めてしまった。
しかし最終的には、全てを自分の手にするという強欲な性格のマリアベルに行動を任せることを決意する。
その結果、魔国連邦に対して西方諸国評議会から手紙が届くことになる。
同シリーズ
転生したらスライムだった件 シリーズ
小説版
漫画版
その他フィクション
コミックス(外伝含む)
『「転生したらスライムだった件~魔物の国の歩き方~」(ライドコミックス)』
『転生したらスライムだった件 異聞 ~魔国暮らしのトリニティ~(月刊少年シリウス)』
『転スラ日記 転生したらスライムだった件(月刊少年シリウス)』
『転ちゅら! 転生したらスライムだった件(月刊少年シリウス)』
『転生したらスライムだった件 クレイマンREVENGE(月刊少年シリウス)』
TVアニメ
転生したらスライムだった件 3期(2024年4月から)
劇場版
PV
OP
ED
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