小説【ツキミチ】「月が導く異世界道中 20巻」ソフィア復活! 感想・ネタバレ

小説【ツキミチ】「月が導く異世界道中 20巻」ソフィア復活! 感想・ネタバレ

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どんな本?

月が導く異世界道中“(”Tsukimichi: Moonlit Fantasy”)は、あずみ圭 氏による日本の ライトノベルシリーズ。

物語は、平凡な高校生の深澄真が、家の都合で突然異世界へ召喚され、そこで女神にブサイクと言われ、彼女によってヒューマンとの交流を禁止され、果てしない荒野に捨てられるところから話は始まる。

異世界での真の冒険は、月読命という神の加護を受け、超人的な能力を発揮しながら、亜人や魔族、上位竜、魔物といった様々な存在と出会い、主従契約を結ぶことから始まる。

この物語は、2012年に「小説家になろう」で発表された後、アルファポリスから書籍版が出版され、漫画アニメ化もされている。

深澄真をはじめ、多彩なキャラクターが登場する。
巴(旧名:蜃)は強力な上位竜で、真と戦闘し彼の記憶から時代劇を知り、それを見たいがため契約を結ぶ。

それ以外にも飢餓で正気を失っていた澪(元々は災厄の黒蜘蛛)やヒューマンの進化を探訪していた識(元リッチ)など、個性豊かなキャラクターが真の周りを彩る。

アニメも第3期作成が決定。

真はダンジョンで意図せず最悪の階層に転送される。
最悪のシナリオをパワーで突破し、傭兵と合流するも、以前のやらかしのせいで上手くいかない。
その原因となる、帝国の勇者智樹の魅了による暗殺者の親友が傭兵団の一員だとわかり一悶着が発生。
そのリーダーがルトの旦那の仲間で、ルトに永遠の生命が与えられ、名誉を剥奪された事実を知り、真は不快に感じながらも、被害者本人である彼等は、既に終わった事だと割り切ってる事にモヤモヤとする。

読んだ本のタイトル

月が導く異世界道中 20
著者:あずみ圭 氏
イラスト:マツモトミツアキ  氏

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あらすじ・内容

【TVアニメ第3期制作決定】シリーズ累計420万部の超人気作!!
謎の傭兵団『ピクニックローズガーデン』を探して、ヤソカツイの迷宮に挑む深澄真とクズノハ商会一行。彼らは奇妙な迷宮の仕掛けに翻弄されながらも、下層へと攻略を進めていく。そんな中、宿で休む真に凄腕暗殺者が接触してくる。六夜(ろくや)と名乗る彼は、冒険者ギルドの誕生に関わる伝説的な存在『始まりの冒険者』の一員であるという。傭兵団との間を取り持ってもいいと真に持ちかける六夜だが、迷宮の二十層で待つ彼の仲間達が真と敵対することになると予告する――!?

月が導く異世界道中20

感想

ソフィアが復活した!!

ソフィアは過去に起こした上位竜を殺し回った件の償いをするため死ぬ事すら赦されず、ルトから新たな生命を与えられていた。
彼女はルトの記憶を操作を受けており、ルトを父と呼び、自らの意思で世の中に貢献する仕事(過去の自身の不始末の復興等)を行うように誘導されている。

そのせいか、ソフィアの気性は以前と比べると穏やかになり。
仕事に真剣に取り組み、周りから評価されてるため、以前よりも落ち着いている。
だが物語は、彼女の復活が埋もれるほどの事が、、

ツイーゲに傭兵のピクニックローズガーデンを連れてくるつもりでローレル連邦カンナオイの都市圏内にある大迷宮「ヤソカツイ」の第三層を様子見を兼ねて、仲間と共に探検していたが、突然「Altフロア」へと真だけが転移される。
このフロアは「オルタフロア」と呼ばれ、強力な魔物が生息しているのだが、真は力こそパワーで突破してアッサリクリアしてしまう。
そこで警戒され、マリコサンが警戒していたが、そこも力技で踏破して仲間達と合流する。

そして、様子見を切り上げて宿に戻り反省会をしていたら、刑部いろはの付人のショウゲツが真が彷徨った階層は「オルタフロア」と呼ばれていると教えてくれた。
さらに、そこにピクニックローズガーデンのリーダーヴィヴィ(ショウゲツの師匠)の師匠、アサシンの六夜(最初の冒険者の1人)が現れ真に、いまピクニックローズガーデンと会談するのは拙く数年経ってから来てくれと言うが、真は待てないと答える。
真は自身達は強すぎてツイーゲを護ろうとする兵士や冒険者達の参考にならないと言い、ピクニックローズガーデンなら適任だと言う。
それを聞いた六夜は、真に大迷宮「ヤソカツイ」の第10層まで来いと試練を与える。

それをまた、力技で10層までアッサリと到達する。
そして、ピクニックローズガーデンと会談するが、、

帝国の勇者、智樹の魅了に掛り真を暗殺しに来て反撃した時に殺した3人の女性(19巻の出来事)の親友がおり、そこでも一悶着。

さらに智樹の魅了の成分を液体にした薬品(?)がローレルに出回り、ローレルの家臣団を智樹の下僕にして行く、帝国の陰謀も暗躍しており、それに刑部いろはの母がハマっている事も発覚。

そんな帝国の陰謀に、記憶を取り戻したモーラは戸惑いながらも、妹分のいろは陰謀から護ため。
モーラはこの時だけの協力者となる。

そして、ピクニックローズガーデンの創設者達が、最初の冒険者であり。
1000年前に居た、ルト(♀)の旦那の仲間だったらしく。

彼等にルトが永遠の生命を与え、さらに名誉も剥奪していた事を知る。
永久の生命は拷問だと思っている真。

ルトが行った事を不快に思う真だが、、
当の本人達は既に終わった事だと割り切っており、当事者を飛び越えてルトに何か言うことは出来ない。
そんな事を葛藤する真。

さらにツイーゲでは、トアの家に最初の冒険者の1人、アズノワール現れる。
彼とトアの先祖は血が繋がっており、トアの実家はローレルと関係しており。

アズノワールはトアのために先祖が無くしたナイフを取り戻そうと提案するが、トアの手元には既にナイフがあった。
それに感動するアズノワールはトアの下を離れると再会に喜び女性化したルトに飛びつかれる。

この世界の人の生命って、、、
ファンタジーだわ。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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備忘録

1

真は、ローレル連邦カンナオイの都市圏内に位置する大迷宮「ヤソカツイ」の第三層『パス』を探検している。
真は仲間と一緒に次の層への転移陣に乗ったが、突然一人だけ別の場所に飛ばされてしまう。
彼は「3-Alt」と書かれた、通常と異なる「Altフロア」に足を踏み入れた。
このフロアは赤く光る床と天井、そして暗闇に満ち、多くの魔物が生息しており、真は進むべき方向を模索しながら前進することを決意する。
彼は魔物との戦いを避けつつ、進行方向を示す光を追い続ける。

真はこの層の特殊性を理解しながらも、魔物の攻撃を巧みに回避し、戦いを進めていく。彼の目標は、次の層への陣を見つけ、仲間との再会を果たすことである。
真の戦いは、魔物の強さや数が増加するにつれて困難を極めるが、彼は持ち前の魔術の力と冷静な判断で次々と魔物を退ける。

このフロアは「オルタフロア」と呼ばれ、特に強力で凶暴な魔物が配置されている。真はこの試練を平然と突破。
そして、彼は目的のポータルを発見し、一連の冒険を経て次の層へと進み仲間との合流に成功する。

この「オルタフロア」は別名「紅の回廊」としても知られ、その存在はギルドを騒がせていたが、実際に存在しているとは誰もが思っておらず。
真はこのフロアを攻略し、その後の探検を終えて宿に戻る。

その夜、真と彼の仲間たちは反省会を行いながら、次の探索計画を練っていた。
その中で、彼らが保護している刑部家の姫、いろはちゃんも参加する。
議論の中で、いろはちゃんの護衛であるショウゲツが、「オルタフロア」の話題に驚きを隠せない様子を見せる。
真と他の仲間たちは、このフロアが通常の探検ルートと異なり、特定の条件を満たすと転移することを理解し、これを考慮に入れた上での進行を計画する。

夕食兼反省会の最中、突然背後から声がかかり、真の首筋に刃が当てられる。
この突然の来訪者は「六夜」と名乗り、ショウゲツの師の師であることが明かされる。
六夜は、紅の回廊の踏破者であり、真の探検技能を確認したいと言って来た。
彼はその後、刃を下ろし、自身の正体を明かす。
六夜はアサシンとしての技能を持ち、真の冒険とその目的に興味を持っていた。
彼の真の目的は、真とその仲間たちが探している傭兵団との接触を促すことであった。
この傭兵団の現在の頭領はヴィヴィという人物であり、六夜の弟子でもあった。
ヴィヴィはまた、ショウゲツの師でもあった。

六夜は真に別の者から預かった伝言を伝え、ピクニックローズガーデンとの交渉は悪いタイミングであると語る。
具体的な待ち時間を尋ねられた六夜は数年かかるかもしれないと返答するが、真はその期間を待てないと感じ、直接交渉の可能性を考える。

また、真と六夜はピクニックローズガーデンとクズノハ商会の戦力を比較し、真が語るツィーゲの現状と必要性について議論する。
真はツィーゲが自立し続けるためにピクニックローズガーデンの力が必要であると説明し、六夜はその説得を受けて納得する。

六夜は真に十層までの挑戦を課すが、オルタフロアの問題をオフにすると述べ、真がツィーゲで語り継がれる存在になることを示唆する。
これにより、真はローズガーデンとの交渉に前進する機会を得る。

最後に、ショウゲツが六夜の過去と彼が「始まりの冒険者」の一人であることを説明し、その歴史的背景について語る。
この議論は真とその仲間たちに新たな視点を提供し、彼らの冒険に深い影響を与える。

六夜がアサシンであり、義賊じみた話が残っていることを真たちに教えられた。
その存在を信じがたいと感じる一同であるが、六夜が真に課した試験は十層まで進むことである。
六夜がその年齢を保ち続けていることに疑念を抱くものの、彼の指示に従うことにする。

六夜の無茶振りにも関わらず、真はその試験に挑む準備ができており、チームは明日十層まで進むことを計画。
その過程で、六夜が「始まりの冒険者」として、古いローレルの伝承に名を連ねていることが判明する。
この伝承では六夜を含む冒険者たちが現代のジョブシステムの原型を作ったとされている。

締めくくりに、明日の探索に向けての計画が確立され、安全を確保しながら効率よく進むためのルートが立てられる。
一同は六夜の存在と彼の異常な能力について興味を持ちつつも、彼の提案する試験を受け入れることで、さらなる挑戦に備えている。

大迷宮二十層の「ローズガーデン」と呼ばれる居住エリアで、六夜とある男が会話していた。六夜はオルタフロアを数日間オフに設定し、面白い人物と会うように進言する。一方で男は、運営者としての立場から、現状の管理が困難であることを訴える。

ローズガーデンは完全な自給自足が可能であり、外部との干渉が不要な独立した生活が営まれている。男は、ライドウに関して複雑な感情を抱いており、ライドウに会えばトラブルが起こる可能性が高いと感じている。六夜はその会話に混乱し、ライドウとの対立を進言する。

その後、ピオーネという若い女性が、友人がライドウに殺されたことを知り、復讐を決意する。六夜と男はこの事態に対して、戦いに備える準備を整えるが、六夜はこの予想外の展開を面白いと感じる。

この状況は因果応報であり、三人の異世界人がカンナオイで影響を及ぼした結果として展開していく。男は事態の解決を楽観視しながらも、状況を面白く感じている。

2

チュウゴは竜騎士としてローレル連邦においてはエリートであるが、同行している一行の中では力が劣ると感じていた。
竜のスペシャリストであるモーラや、猟犬とも呼ばれる暗殺者のショウゲツなど、一行にはチュウゴより優れた者が多く、彼は自らを低く評価している。また、カンナオイで発生している家騒動に巻き込まれ、状況が荒れることを予感していた。

チュウゴは竜騎士としての誇りを持ちつつも、ローレル連邦の男尊女卑に近い価値観を体現しているが、その中で自分の位置を疑問視している。
情報提供者との待ち合わせのためにアカシが行動しようとすると、チュウゴは彼女の安全を考慮し同行を申し出る。
しかし、モーラが代わりに行くと申し出るため、彼は渋々それを受け入れる。

刑部家の家騒動を背景に、いろは一行は情報を求めており、いろはの母ハルカの情報が特に重要視されている。
アカシとモーラは喫茶店で情報提供者と会い、その場でアカシは何らかの魅了により意思が抜け落ちたが、モーラはそれを打ち消す魔術で彼を正常に戻す。

全体として、チュウゴは自らの立場と一行内の力のバランスに苦悩しながら、カンナオイでの動きを見守っている。
モーラは竜騎士の騎竜の秘密を探る目的を持ちつつも、普段通りの行動を続けている。

六夜さんからの課題を受け、真はヤソカツイの迷宮に挑戦していた。
彼が経験した各層は、エントランス、ガーデン、パス、バリー、メイズ、ヒル、ホール、レイク、ゲート、パレスと多岐にわたり、各フロアには特有の特徴と難易度があった。
特にメイズ層では、戦闘経験の蓄積が求められ、ヒル層では物理的な見通しが困難であり、レイク層では水中の魔物との戦闘が主であった。

真たちは、各層を効率的に進むことで一日で十層目に到達し、そこで多くの冒険者が集うポータルエリアに現れた。
この結果、周囲の冒険者たちは真たちの新顔に驚愕し、その非凡な進行速度に注目した。この十層目のフロアは、豪華な室内のような設計で、多くの冒険者が集い、交流や商談が行われていた。

六夜さんと再会した真は、彼からの課題が無事達成されたことを確認し、今後の行動についても協議した。
しかし、六夜さんは交渉の席でのサポートを約束しつつも、その前段階での支援は難しいかもしれないと述べ、具体的な状況については説明が不十分であった。

最終的に真たちは、六夜さんも加わりながら昼食を取ることにし、その間にさらなる情報の共有と戦略の再考を進めることとなった。

真は六夜から重要な問題を告げられ、関与していたことに頭を抱える。
彼が過去に密偵として遭遇した三人の娘たちは、智樹による魅了の影響下にあり、真は彼女たちを排除する決断を下した。
この事実が、今後の傭兵団との交渉において初印象を最悪にする可能性があると真は悩む。

その後の食事中、六夜は真の行動を理解し、サポートする意向を示すが、傭兵団の一員として重要な役割を果たしているピオーネが真に対して復讐心を燃やしていることが語られる。
ピオーネは過去に真と関わり、彼女がどのようにして真と敵対する立場に至ったかが説明される。
六夜と真は、食事を共にしながらこれらの複雑な事情を話し合い、今後の行動計画を練る。

真は六夜とともに食事を終えた後、彼から始まりの冒険者に関する話を聞く。
六夜は、始まりの冒険者の一人であり、定期的に覚醒するスタイルで永い時を生きていることが語られる。
彼らが行ったことや、冒険者としての彼らの役割についての詳細が語られる中で、現在では彼らの存在がローレル連邦にのみわずかに残っている理由についても触れられる。

六夜は、始まりの冒険者たちがオンラインゲームのギルドメンバーだったこと、そして彼らが共有していた能力について説明する。
この能力は、彼らが共に活動することでさまざまな強化を共有できるものであった。また、彼らの存在が歴史から意図的に消された背景にも言及されるが、六夜はこれを淡々と受け入れている。

最後に、六夜は真の恋愛に関する奥手な性格を指摘し、彼の周りには関心を持っている女性がいるにもかかわらず、それに気付いていないことを暗に批判する。これに対し、真は困惑しながらも、そのアドバイスを受け入れる姿勢を見せる。

真は六夜との会話中に、自身の感情について考えを巡らせている。かつては高校時代の友人が大きな存在であったが、今は巴や澪がそれ以上に重要な存在になっていることを感じている。しかし、彼は関係が進展することへの恐れも抱いており、その結果、彼の日本への帰国願望が消えてしまうことを懸念している。

六夜は、ルトが冒険者ギルドの重要性を認識し、そのためには不死の状態で永遠にギルドを運営する必要があると説明している。始まりの冒険者たちが、不死という形でこの世界に留まり続けているのは、ルトの強い意志と計画の一環だった。また、ルトが冒険者ギルドの核として始まりの冒険者たちの能力を利用しようとした計画も明かされる。

しかし、始まりの冒険者たちが歴史から消され、その存在がおとぎ話として語られるのみになってしまった背景には、ルトの計画と、それによって生じた複雑な情勢が関わっている。ルトは始まりの冒険者たちの功績が過度に評価されることを恐れ、彼らを歴史から抹消したとされる。

この複雑な事情と真の感情の変化が、物語において重要な役割を果たしている。

六夜が去り際に話の続きを次回に約束した。彼の話は興味深いが、信用を得た後に更に詳細が明かされることを示唆している。ルトについての印象は悪化し、その真実を確かめる手段は限られている。巴は六夜の記憶を読むことができず、今後の日本人に対する記憶操作が成功しない可能性を懸念している。

真と仲間たちはまだ十層以下の陣への進み方を探りながら、未知の層に向かう準備を整えている。全員が生き残ることを最優先の目標としており、そのためには六夜とその仲間たちの意志を折る必要がある。真は、仲間たちの力を信じており、誰も死なせることなく、目標達成に向けて進む決意を新たにしている。

3

真とその仲間たちは、探索を続けてカンナオイの街に戻り、十四層の入り口まで到達した。そこで得た情報を元に、引き続きの探索計画を立てた。夜のカンナオイは活気があり、普通の街とは異なる環境である。深夜に目が覚めた真は、仲間のいくつかが大迷宮にいることを知り、外出することにした。外でアカシとユヅキの護衛コンビを発見し、彼らを追跡することに決めた。その途中で、怪しい店に入る二人を見かけ、真は店に入って状況を確認し、緊急的な行動を取る必要があると判断した。アカシがユヅキに何かを渡そうとする場面を目撃し、それを阻止するために魔力を使った。その後、モーラと遭遇し、彼女から智樹の計画に関する重要な情報を得る。モーラは智樹の行動に批判的であり、リリ皇女が関与していることを示唆した。この出来事は、智樹や帝国の影響下で進行している刑部家の内輪争いと関連があることを真は悟った。

大迷宮の四層で、真は護衛の二人に現状について問いかける。ユヅキはいろはの敵対勢力についての調査をしており、アカシは香水の瓶の出所について追っていたが、詳細は覚えていないと答える。アカシの記憶が霞がかかったように不明瞭になっている原因を探る中で、アカシが魅了の香の影響を受けていたことが明らかになる。真はアカシにディスペルを施し、記憶を取り戻させる試みを行う。

その後、アカシはハルカからいろはに渡すための小瓶を預かった事実を思い出し、その小瓶が魅了の香を含んでいたことが判明する。ユヅキは、アカシがこの瓶を持っていた理由を知り、衝撃を受ける。この一連の出来事が、ただの家内の争いではなく、より大きな陰謀の一部である可能性を真は指摘する。

この発見により、ユヅキは激しい感情に駆られ、アカシは自己嫌悪に苛まれる。真はアカシの回復を支援しつつ、彼らがこれ以上の害を受けないように気を配る。また、宿に戻る際には、ベレンとシイから迷宮での予習についての説明を受ける。この一件を通じて、真は自身と仲間たちがどれほど深い問題に巻き込まれているかを痛感し、今後の行動に慎重になることを決意する。

ローレルに位置するキシモ寺院の地下エリアは、新たな信仰の拠点として使われており、そこでは岩橋智樹の教義が広められていた。ハルカという女性は、地下の広間でマンジュという酒場からの連絡が途絶えたことについて報告を受けている。ハルカは、娘いろはに岩橋智樹の存在を教える計画が失敗したことに失望し、アカシがまだ使えるかを確認するよう命じる。彼女は、いろはの父が亡くならない限り、計画を進めるべきではないと考え、彩律に疑われないように注意を促す。

コウゲツという男性はハルカの協力者であり、彼もまた智樹の魅了の力を警戒しつつ、帝国を利用して刑部家の実権を握る計画を持っている。二人の間には緊張があり、ハルカはコウゲツの協力が帝国に対してのみであると指摘し、彼の動きを注意深く見守る。ハルカは智樹の魅了によって変わり果てた自己と対峙しながら、コウゲツが帝国と手を結んでいるだけだと非難する。

華原家の別邸で、彩律が竜騎士の隊長たちと会合を持っていた。この会合の警備は極めて厳重で、侵入者に対する警告としても機能している。会合の目的は、竜園の門が消失する可能性に対処するための戦略を議論することである。門が薄れていく現象が報告され、その消失は竜園の喪失を意味する可能性がある。竜園は竜騎士やローレル連邦にとって極めて重要な聖地であるため、この問題の解決が急務とされている。

また、冥竜騎士、竜母、竜王姫という三つのジョブに関連する伝承が重要視されており、これらのジョブを持つ者たちが竜園を創出した可能性がある。特に竜王姫については、帝国の勇者のパーティメンバーであるモーラという少女が持っているとされ、彼女の存在が重要視されている。彩律は、帝国を介さずにモーラと直接交渉できる可能性を示唆している。

会合では、竜園の問題を解決するための方策として、竜騎士の起源や竜園の成立過程を再調査することが提案される。この重要な時に、クズノハ商会との関わりが考慮されており、彩律はこの商会との協力を得ることも視野に入れている。全体的に、この会合はローレル連邦にとっての重大な問題を扱っており、その解決のためには広範な協力と綿密な計画が必要であることが強調されている。

4

深夜のトラブルを経て、真は意図していなかったケリュネオンに来ていた。ここで彼は従者の識と再会し、研修中のジンが重傷を負ったとの報告を受ける。ジンは無事に治癒し、後遺症もなかったが、実戦の恐怖で興奮状態にあった。識はジンの責任者として、自身の落ち度を認めつつ、ジンに与えられた研修の危険性を過小評価していたことを反省している。

一方、ジンが暴走した理由として、予想外の要素が存在したことが明らかになる。それは、ジンが冒険者ギルドからケリュネオン支援の責任者を務める若い女性、ソフィアとの出会いだった。ソフィアは、ルトという人物の娘として紹介され、ジンが彼女を別人だと誤認したことで事態は複雑化していた。また、ジンを助けた謎の人物「アズノワール」についての情報も提供され、その人物がどう関連しているのかが興味深いポイントとなっている。

この事件は、クズノハ商会でのジンの未熟さを浮き彫りにし、真が彼に対して厳しい現実を教えるきっかけとなった。真と識は、ジンの今後についてどのように対応すべきかを議論し、商会の一員としての責任と覚悟を持たせることを決定する。最終的に、若ソフィアは彼女自身の役割とジンへの対応について真と相談し、それを受け入れる姿勢を示した。

ジンが深追いして魔物に襲われ重傷を負った事件について、真が識とともにジンの状況を確認し、責任の所在を問いただしている。ジンは全身を包帯でぐるぐる巻きにされ、実際には拘束されていたことが判明する。真と識はジンに対して厳しく対応し、その過ちと危険な行動を指摘する。一方、ジンは自身の行動について反省し、自己の過ちを認めつつも、ある女性に対する感情が動機の一部であったことを明かす。

この事件の解決として、ジンは一時的に学園に戻ることになり、真と識は彼の更なるケアを計画する。また、ジンが言及した女性、ソフィアに関する謎も浮上し、真はその背景を探るためにツィーゲに向かうことを決定する。ジンにはこの出来事から学び、反省するよう強く言い含められる。

5

ツィーゲの街にて、真はレンブラントと再会し、交渉の進展を確認する。レンブラントはツィーゲの独立に向けた交渉が順調であると報告し、真が連れてくる部隊が来れば独立は確実と言う。真はある情報を求めてレンブラントに助けを求め、アズノワールという名前の情報を尋ねるが、レンブラントはその名前に記憶がないと答える。

その後、真はトアとルトに会い、アズノワールについて話を聞く。トアはアズノワールが過去に上位竜を抑えるために行動したことを語り、ルトもアズノワールの名前に何らかの反応を示す。しかし、アズノワールとツィーゲの直接的な関連は見つからない。

最後に、ルトが真に対して不意に冗談を言うものの、真はその態度に苛立ちを隠せない。二人は商会に向かい、これからの話し合いを続けることになる。真はルトとのやりとりを通じて、次々と新たな問題や謎に巻き込まれていく現状に疲れを感じつつも、問題解決に向けて前進しようと努力を続ける。

新生クズノハ商会本店の最上階で、真はルトと会話を交わす。ルトはツィーゲの冒険者ギルドを視察しており、ソフィアからの報告も受けていることを明かす。真はルトに対し、ソフィアの現状について問いただす。ルトはソフィアとその相棒ランサーが過去に引き起こした混乱のため、ソフィアには再度生を与え、贖罪の機会を提供していることを説明する。ルトは、ソフィアの記憶を操作し、彼女に新たな人生を与えており、彼女が真に望んでいた人生を歩むことを可能にしたと語る。

真は、ソフィアの現在の行動が彼女自身の意志によるものであるかどうかについて疑問を持つが、ルトはソフィアが今は純粋に仕事に打ち込んでいると主張する。さらに、ルトは自身の行動について過去の事として話し、現在の六夜さんたちがどう感じているかについての真の関心に対しても、それは過去の出来事であり、当事者たちはすでに結末を受け入れていると語る。真はルトの説明を聞きながら、彼との価値観の違いを感じつつも、話を聞くことにする。

ルトとの話を終えた真は、自分の思考に没頭している。ルトは過去の行動について真に詳細を語っており、その中でソフィアの過去の企みや、冒険者ギルドの創設背景、不死に関する事実などが明らかにされた。ルトと六夜さんたちの関係や彼らの決断についても語られ、真はこれらの話を理解はできるが、完全には納得できない感情を抱えている。特に不死という概念に対して強い忌避感を持ち続けており、それについての理解が進まない状況だ。

その後、ツィーゲに滞在しているハイランドオークの女の子が部屋に入り、真の心配をして声をかける。真は彼女に感謝を示し、ローレルへの帰還の準備を整える。この一連の出来事から、真は現実的な課題に焦点を戻し、自身が直面している具体的な問題解決に集中することを決意する。

ルトはクズノハ商会を出た後、真との会話について反省していた。真の反応はルトにとって予想外であり、特にソフィアの件や始まりの冒険者に関する事に対する真の怒りは、ルトを驚かせた。彼は自分の行動が真に不快感を与えてしまったことを悟り、どのようにして許しを得られるか、不安に感じていた。そのため、誤解を解き明かすためにクズノハ商会に戻ろうと決心した。

その瞬間、ルトは遠くにある何かに気づき、その場を離れる決意をする。彼は、かつての親友であり、長い間感じることのできなかったその人物の気配を感じ取ったため、その方向に向かって走り出した。その途中で、ルトは物理的な変化を経験し、過去の記憶を回想しながら笑みを浮かべていた。彼が感じたのは、失われたとされる国、エリュシオンの始まりの冒険者の一人であるアズの存在だった。

ルトが女性の姿に戻り、懐かしい人物の気配を追い、ツィーゲ郊外にある庭付きの家を訪れる。そこにはトアという女冒険者が住んでおり、彼女は家で資料を整理していた。ルトが訪れたとき、トアは驚きを隠せず、彼が「アズノワール」と名乗り、自身を「愛騎グリンブルー」と紹介した。アズノワールはトアに誤解がないように、危害を加えに来たわけではないと説明する。トアは、自分たちがただの冒険者であると応じ、アズノワールは過去にできなかった守護を彼女の先祖たちに対して謝罪する。トアは、その剣を自力で取り戻したと述べ、アズノワールは彼女の力に感銘を受ける。アズノワールはトアに、彼女の剣が役立つようカスタムし、彼女がそれを使うようにと願う。トアはその剣を受け取り、アズノワールはトアの過去と剣の意思を引き受けることにする。最後に、アズノワールはトアとリノンの人生が実り多いものになることを祈りつつ、去っていく。

アズノワールが突然人型の生物に轢かれてしまい、その状況を新しい経験として捉える。轢いたのは女性化したルトで、彼女は以前アズノワールと過ごした記憶が蘇り、女性の体に戻っていたことに気付かなかったと語る。二人は昔の記憶を共有し、互いに感謝の気持ちを表す。特にアズノワールは、始まりの冒険者たちが表舞台から消えるという約束を守ってくれていることに感謝し、ルトも同様の感謝を示す。しかし、ルトは真との会話で永遠の命を与えることがどれだけの苦痛を伴うかという点を反省しており、過去の自己に対する憎悪を感じている。二人の会話は穏やかでありながらも、過去の重みを感じさせるものであった。

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こも

いつクビになるかビクビクと怯えている会社員(営業)。 自身が無能だと自覚しおり、最近の不安定な情勢でウツ状態になりました。

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