小説【ツキミチ】「月が導く異世界道中 6巻」感想・ネタバレ

小説【ツキミチ】「月が導く異世界道中 6巻」感想・ネタバレ

学生の街、ロッツガルドでツイーゲの元トップランカーの冒険者だったライムが行方不明になる。

現場には、ド変態な上位龍の陰がチラホラと、、

どんなラノベ?

薄幸系男子の異世界成り上がりファンタジー! 

え?
そうだっけ?
薄幸系男子は頷けるけど、成り上がってるか?

そんな彼に惚れ込んだ人(?)達が織りなす異世界道中。

彼は穏便に事を運びたいのに、全てが大袈裟になってしまう。

そこが笑いどころ。

読んだ本のタイトル

#月が導く異世界道中  6
著者:#あずみ圭 氏
イラスト:#マツモトミツアキ  氏

gifbanner?sid=3589474&pid=889458714 小説【ツキミチ】「月が導く異世界道中 6巻」感想・ネタバレBookliveで購入gifbanner?sid=3589474&pid=889059394 小説【ツキミチ】「月が導く異世界道中 6巻」感想・ネタバレBOOK☆WALKERで購入

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1巻から6巻までの流れ

普通に生活して寝たら。
いきなり両親の都合で異世界の女神に呼び出されて、顔がブサイクだから要らないと言われて見知らぬ土地にポイ捨てされた主人公。

荒野を彷徨っていたら、オーク(♀)と出会い、彼女を生贄に求めた上位竜を覚えたての魔法で倒して従者にする。

上位竜を配下にした結果、亜空と呼ばれる異空間を手に入れた主人公。

荒野で出会ったオーク達を亜空に移住させて彼等も配下に置く。

その直後、空腹で正気を失ってる災厄の黒蜘蛛がエルダードワーフを追って襲ってきたので撃退。

その結果、黒蜘蛛が正気を取り戻して従者になる。

上位龍を巴、黒蜘蛛を澪と名付けて、亜空の住民の投票結果で主人公は【若】と呼ばれる事になる。

その後にエルダードワーフ、巴の眷属ミスティオリザード、澪の眷属アルケーが合流して街を造る。
それでも人に会いたい主人公はベースキャンプ絶野に行くが、、

魔王のような魔力が駄々洩れのせいで魔獣と間違われて総攻撃されてしまう。

1ヶ月文字と魔力を抑える術を手に入れてベースキャンプ絶野に行くが、、、
ヒューマンは色々と悪どかった。

巴と澪が悪乗りしてベースキャンプ絶野は壊滅する。(1巻)

遂に大きなヒューマンのツイーゲの街に着いた一行。

そこで、呪病に苦しむレンブランドの依頼を目にして、彼の妻、娘2人を癒す。

そして、暗躍していたライムを懲らしめて配下に加える。(2巻)

レンブランドの家族を癒した薬の原料アンブロシアを手に入れるため、群生地に行ったらアンブロシアを守護している森鬼が襲って来た。

それらをアッサリと捕獲して、森鬼の村に潜伏していたリッチを秒殺で押さえ込んで、主人公の魔力を蓄積した指輪13個を彼に装備させ、下駄を履かせて3人目の従者にして終わる。

かなりイケメンの 主人公待望の同性の従者、識が登場!(3巻)

そんな同性の従者と学園都市に行く途中で、主人公が転移魔法の使用中に突然戦場に拉致られた。

目の前には、大剣を振りかぶってる、王都攻略を目論むヒューマン最強のソフィア。

2人の勇者は連合軍を率いてステラ砦に進攻していたが、魔族の罠にハマってほぼ壊滅。

主人公、勇者達はそれぞれの戦場で何とか生き残る。(4巻)

突然戦争に巻き込まれ負傷してやっとたどり着いたのに、入学試験ではなく、臨時教員の試験だった。

3種類のボールをダメージを与えて動けなくしてから回収する試験。

その試験に主人公だけが合格して教職に就く。

週に1枠の授業を設けると、あまりのハイレベルな授業に上昇志向の強い数名しか残らなかった。

授業以外の日は店を開く準備をして、従業員を亜空から呼んで、、

来たのはアクエリアスコンビ。
波乱の予感しかないw(5巻)

あらすじ・内容

累計20万部突破!薄幸系男子の成り上がりファンタジー、第6巻!早くも累計20万部! 
薄幸系男子の異世界成り上がりファンタジー、待望の第6巻! 学園都市ロッツガルドで、生徒になるつもりがなぜか教師として働くことになった真。これまでの学園にはなかった実戦重視のハードな講義内容に、最初は生徒達から「鬼教師」と疎まれていた真だったが、次第に成果が表れてくると、意図せず株があがってしまう。揚げ句、熱心な生徒達から、来る学園祭のイベントに向け夏休み返上の特別訓練まで請われてしまい……。「僕、本業は商人なんですけど……」厄介事を引き寄せる残念風雲児、深澄真の学園都市生活、まだまだ波乱の予感――!

月が導く異世界道中6

感想

ライムが突然行方不明になった。

彼の消息が途絶えた場所には戦闘をした形跡もある。

そして、その場には図書館の書士であるエヴァも居たらしい。

全力で捜索していたら本人から脱出したと連絡が来た。

ライムを拉致したのは反女神のレジスタンスだったらしい。

ライムを倒したのは偶然その場にいた上位龍ルト。

そうなった原因は偶然の一言。

かつての勇者の嫁であり、冒険者ギルドのギルドマスターを1000年続けているルト。

男、女どっちでもなれる器用な上位竜。

会った時から主人公に興味津々で、主人公の貞操を狙いだす。
ちなみに今のルトは男性、、

それに戦慄する主人公。

エヴァはレジスタンスの末端の構成員だったようだ。

そして、学園都市に潜入している魔族の将軍ロナと共同で捜査した結果。

学園で主人公に親切にしてくれてた常勤講師がレジスタンスの構成員だったとわかってこの騒動は終わる。

そして、学園祭が始まるのだが。

あまりの繁盛プリに主人公達は目を回す。
その慰労のための従業員たちとの鍋料理屋での宴会はカオスと化した。

出入り禁止一歩手前、、

そして、異世界人を保護する事を国是にしている国、ローレルが葛の葉商会の名前に興味を持たれて主人公に接触してくる。

どうやら主人公を異世界人(賢人)と思って接触してきた。

裏話

魔将ロナ、ライドウを知る

ライムの受難

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備忘録 6

MBSアニメ&ドラマ

1(アニメ第二幕9話)

ライムの失踪と戦闘の痕跡

ライムはロッツガルド学園の廃墟区画を調査中に姿を消した。通常であれば店の開店前には戻るはずだったが、今回は帰還しなかった。それどころか、最後にいた場所には明らかな戦闘の痕跡が残されていた。

識はロナの動向を監視していたが、彼女に目立った動きはなかった。ロナは魔族であり、正体を隠して学園に潜伏していたが、今回の事件に関与した形跡はなかった。そのため、犯人は別にいる可能性が高かった。

ライムと同行していた森鬼のアクアとエリスは無事に戻っており、彼女たちの話によれば、ライムは商人ギルドに立ち寄ると言い残し、その後姿を消したという。熟練の戦士である彼が簡単に倒されるとは考えにくく、消息を絶った事実は相手が相当な実力者であることを示唆していた。

識の推測と魔族の介入の可能性

識は戦闘現場に残された魔力の痕跡を調査し、ライムが念話による連絡を妨害されていたことを確認した。このような技術を持つのは魔族である可能性が高く、ロナ以外の魔族が学園内に潜入し、新たな動きを見せていると推測した。

さらに、戦闘跡地からは学園図書館の司書エヴァの魔力が検出された。彼女は静かに職務を全うする人物であり、このような事件に関与するとは考えにくかった。識の報告を受け、真はエヴァが単なる巻き込まれた被害者なのか、それとも何らかの事情を抱えているのかを見極める必要があると判断した。そして、ライムの捜索を優先し、学園の廃墟区画へ向かうことを決定した。

ライムとエヴァの監禁

ライムは地下の牢屋で目を覚ました。そこにはエヴァも捕らえられており、共に囚われの身となっていた。彼は冷静に状況を分析し、自らの武装が解除されていることを確認した。しかし、ドワーフの技術で作られた特殊なバングルが残されており、これを利用して剣を召喚することに成功した。

エヴァはライムの戦闘技術の高さに驚愕し、彼が単なる商会の店員ではないことを疑い始めた。ライムは彼女に脱出を提案したが、エヴァは単に逃げるだけでは学園に潜む組織の脅威から逃れられないと主張した。そして、組織を完全に壊滅させることを条件に、自らが持つ有益な情報を提供すると申し出た。

ライムは彼女の提案を受け入れ、まずは脱出を試みることにした。自らの刀の位置を把握し、それを回収することを最優先課題とした。そして、エヴァと共に監視の隙を突くことを決意した。

廃墟区画の異変と識の暴走

真と識は事件現場へ向かっていた。しかし、識が事前に調査した時にはなかった魔力の痕跡が新たに発見された。その魔力は竜に由来するものであり、巴やランサーに類似していた。特にランサーは、かつて真を襲撃した戦闘狂ソフィアと共にいた強力な竜であり、その気配が現場に残されていたことは警戒すべき事態だった。

識はこれを罠と判断しつつも、竜殺しの因縁を晴らす好機と捉え、戦意を高めた。そして、真を従えて廃墟区画へ突き進もうとしたが、その矢先にライムから念話が入った。彼は無事に脱出し、エヴァも同行していることを報告した。

これにより、識の戦闘衝動は突如として中断された。真は急いで彼を平常モードへ戻そうとしたが、識の異様な高揚を鎮めるのは容易ではなかった。何とか取り繕いながら、ライムの帰還に備えた。

ロナの思惑と真への関心

ロナは学園の一室で密かに思索を巡らせていた。魔将の一人として情報収集を担当し、今回の出来事を慎重に分析していた。

彼女は真の戦闘能力が異常に高いことを把握していたが、それ以上に彼が魔族に対して嫌悪感を抱いていないことに興味を持った。真は単なる商人ではなく、ヒューマンと魔族の関係において中立を保とうとする奇妙な存在だった。

ロナは、真の力が魔族にとって脅威になり得ることを危惧し、特に識を警戒していた。識が情報網を掌握していると考え、彼を排除すれば真を魔族側に引き込める可能性があると推測した。そして、学園内に潜む組織と協力し、クズノハ商会の動向を探るための調査を進めていた。

魔人の正体と戦争の予兆

ロナはまた、魔族とヒューマンの間で戦争が再び勃発する可能性について考察していた。彼女の主である魔王は、現在の戦況を完全に掌握しており、次の一手を計画していた。

魔族の戦力の中には「魔人」と呼ばれる謎の存在がいると噂されていたが、その正体が真である可能性も浮上していた。しかし、戦場での目撃情報は不確かであり、ロナはまだ確信を持てずにいた。

彼女は真を脅威と見なしつつも、同時に彼を利用する道を探る必要があると考えた。もし彼が魔族側につけば、ヒューマンとの戦争において強力な戦力となる。しかし、識が彼の側にいる限り、それは難しいとも判断していた。

ロナは今後の動向を慎重に見極めながら、魔族の戦略を再調整する必要があると結論づけた。そして、真とクズノハ商会に対する監視を強化することを決意した。

2(アニメ第二幕9話)

夜更けの思索と情報の整理

真は静かな夜、一人で部屋にいた。エヴァの話、ライムの報告、ロナの情報と依頼が交錯し、思考がまとまらなかった。推理や情報整理が得意ではない彼は、相関図を作成してみたものの、うまく整理できず、結局識の帰還を待ち、二人で話し合うことに決めた。

整理すべき情報の一つはエヴァの出自だった。彼女はかつて魔族の大侵攻によって滅ぼされた小国ケリュネオンの貴族の生き残りであり、真の両親も同じ国の出身だった。父は国の要職に就く貴族、母は神殿の神官だったという。エヴァは自身の家と領地の再興を夢見ていたが、その実現はほぼ不可能な状況だった。また、過去に絶望し、自決を考えたこともあったが、ある組織との接触を機に考えを変えた。

その組織は女神に反意を持つ秘密結社であり、ヒューマン、亜人、魔族を問わず構成員を抱えていた。厳格な掟で統制され、裏切りの兆しがあれば即座に処分されるほど徹底した秘密主義を貫いていた。影響力の詳細は不明だったが、戦争の中で第三勢力として動けば、ヒューマンと魔族の均衡を崩す可能性があった。

ロナの意図と魔族の戦略

今回の事件に関し、ロナが調査を行った理由は、ヒューマン側の非道な人体実験を明らかにすることだった。しかし、識の見解では、これは単なる調査ではなく、真たちの心情を魔族側に傾けるための策略である可能性が高かった。戦争という状況下で一方の悪事ばかりを見せられれば、誰しも意見が偏るものだ。

さらに、今代の魔王がヒューマンの暴虐を正そうとしているという印象を与え、誠実な統治者としての評価を得る狙いもあるのではないかと考えられた。

真が思考を巡らせていると、突如として強力な気配を感じた。それは、識を基準に設定していた界に反応した者の接近を示していた。以前、戦場で『竜殺し』に気付かず負傷した経験から、彼は一定以上の力量を持つ者に反応するよう界を展開していた。今回は、その基準を満たす者が近づいていた。

ライムの警告と予期せぬ訪問者

ライムが扉を勢いよく開け、緊張した声で警告した。

「旦那、ヤツです。あっしを手玉に取りやがったガキが近付いてきています!」

ライムの報告によれば、その人物は銀髪の少年であり、極めて高い戦闘能力を有していた。少なくとも識クラスの実力者と推測された。

さらに、突如として巴と澪が姿を現した。二人は明らかに警戒しており、巴は「ちと厄介な相手」と評した。彼女がここまで慎重な態度を取るのは珍しく、相手が只者ではないことを示していた。ライムは悔しそうだったが、巴に下がるよう命じられ、やむなく従った。その間、銀髪の少年は店の入り口で足を止めていた。

しばらくすると、呼び出しのボタンを押し、静かに待っていた。予想外の行動に、真も戸惑った。

銀髪の少年の正体と驚きの申し出

真が巴と澪を伴い、一階へ降りて扉を開けると、そこには報告通りの銀髪の少年が立っていた。彼はにこやかに微笑みながら言った。

「ああ、初めまして。僕、冒険者ギルドのマスター。そちらにお勤めのライム・ラテ君に失礼な事をしてしまったから、その謝罪に来たんだ。入れてくれる?」

その言葉に、真、巴、澪の三人は驚きを隠せなかった。敵意もなく、極めて穏やかに振る舞う少年。しかし、ライムを圧倒した実力者が単なる謝罪のために訪れたとは考えにくかった。

混乱が深まる中、真は新たな情報を前にして、状況をどう判断すべきかを見極めようとしていた。

3(アニメ第二幕9話)

銀髪の男の訪問と異質な態度

銀髪の男は、人懐っこい笑顔を浮かべながらライムとの戦闘を軽く語り、負傷した腕を見せた。謝罪が目的だと言いつつも、それが建前であることをすぐに明かし、戦闘の詳細を楽しげに話し続けた。刀に施された刻印が未だに解除できず、ライムの技量を称賛しながら無邪気に茶を求める様子は異様だった。

澪が不機嫌そうに応対するも、男は意に介さず、巴の怒りをも引き出した。話は次々と変わり、まるで周囲を自分のペースに巻き込むことを意図しているかのようだった。真は彼の軽快な口調と飄々とした態度に違和感を覚えつつも、話を進めることにした。

ギルドマスターの正体と衝撃の事実

男は自身を「冒険者ギルドのマスター」と名乗りつつ、突如として「ヒューマンではない」と明言した。さらに、真の筆談を見破り、動揺していることを楽しげに指摘した。知識は異常なまでに広く、真の出自や女神に関する情報にまで精通していた。

女神が真の存在を把握しているのかと考えた矢先、男はまるで疑念を見透かしたかのように「女神はまだ君の現状を把握していない」と告げた。さらに「今は別の問題に手を取られており、当面は気にする必要はない」とまで言い切った。その余裕に満ちた態度に、真は言い知れぬ恐怖を覚えた。

この男は何者なのか。なぜここまで詳細な情報を持っているのか。そう考えた真は問い詰めたが、男は飄々と「ギルドマスターさ、嘘なんて言わないよ」と答えた。巴が名を問い詰めると、ついに正体が明らかになった。

上位竜『万色』ルトとの対峙

巴は男を「ルト」と呼び、「万色の竜」と断じた。ルトは上位竜の中でも最上位に位置し、「生涯不敗」と称される存在であった。上位竜は老いることなく自己を再生し、悠久の時を生きる存在であり、人間の社会とは無縁のものとされていた。

巴は険しい目でルトを睨み、「貴様こそ、昔の面影など欠片もないではないか」と吐き捨てた。ルトはその言葉を意に介さず、軽く肩をすくめた。そして驚くべきことに、「三百年ほど前に女から男になった」と告げた。その発言に真も巴も唖然とした。

ルトは「長年女でいることに飽きたから、男になってみた」と言い、さらに「初めて女を抱いた時に感動した」とまで口にした。巴はこれに呆れ、「上位竜が性別を変えるなど聞いたこともない」と一蹴したが、ルトは悪びれることなく話を続けた。

ルトの異常な価値観と真への執着

ルトはさらに話を続け、「男と関係を持ったことで、真の幸福を見出した」と熱弁を振るった。巴も真も言葉を失い、完全に引いてしまった。ルトは「男同士の関係こそが究極の愛だ」とまで断言し、ついには「真君、僕は君を虜にできる自信がある」とまで言い放った。

真は即座に拒絶し、距離を取った。しかし、ルトはなおも執拗に「一度試してみるべきだ」と勧めてきた。巴と澪はこの異常な会話に堪忍袋の緒が切れ、即座にルトの処理を決意した。「百害あって一利なし。排除するぞ」と巴が言い、「上位竜の肉も美味しいかもしれません」と澪が付け加えた。

真もルトの異様さに完全に警戒を強め、三対一での戦闘態勢を整えた。

戦闘回避とギルドの話

ルトは両手を上げ、「待ってくれ! 今日は戦うために来たんじゃない!」と必死に弁解した。真もこのまま戦闘に突入するのは得策ではないと考え、話を聞くことにした。「誤解を解かせてほしい。僕はギルドマスターとして話があるんだ」とルトは真剣な表情を見せた。

真も興味を持ち、巴と澪に目配せしながら「では、聞こう」と告げた。ルトはふざけることをやめ、冒険者ギルドの真相について語り始めた。

4(アニメ第二幕9話)

冒険者ギルドの創設と異世界の概念

ルトは自身が冒険者ギルドの創設者であることを明かした。千年前、異世界人から概念を学び、それを基にギルドを提案し、女神の承認を得たという。女神はこれをヒューマンが強くなるためのシステムとして捉え、反対することなく受け入れた。

この話から、異世界人の存在が千年前から確認されていたことが判明し、真や勇者たちが最初の転移者ではなかったことが明らかになった。ルトは制度設計を楽しみながらギルドを世界に浸透させていった。女神の後押しと上位竜の権威があったことで、ヒューマンの抵抗は最小限に抑えられたと考えられる。

初代マスターと異世界人の関係

ルトの夫となった異世界人は、エリュシオンで英雄と称えられた剣士だった。しかし、彼はギルドの運営には関与せず、酒と女に溺れる日々を送ったという。英雄の価値は偶像としての影響力にあり、戦後の権力構造においては邪魔になり得たため、むしろ何もしない方が都合が良かったのかもしれない。

ルトは夫の行動を気にすることなく、制度作りに没頭した。その結果、ギルドは世界に広まり、国家の干渉を受けない危険な組織へと成長した。また、ギルドのシステムには異世界の要素が多く含まれ、レベルやギルドカードの概念が存在することについて、ルトは疑問を投げかけた。

ギルドの意図とヒューマンの抑制

ルトは、ギルド創設には「女神の寵愛によるヒューマンの増加を抑える」という目的もあったと明かした。女神の影響によりヒューマンの勢力が拡大しすぎる未来が見えていたため、冒険者ギルドという形で牽制を加えたのだという。

ギルドに登録すると成長速度が上がる仕組みは、戦闘や依頼の遂行を通じて強者を生み出すことを促した。一方で、それは同時に冒険者自身の淘汰をも加速させるシステムでもあった。レベルやランクに囚われた者は高難度の依頼に挑み、成功する者は極少数、失敗した者は命を落とす。これにより、ヒューマンの数が一定以上に増えすぎることを防いだ。

冒険者ギルドの機能と人の欲望

冒険者ギルドはヒューマン社会に広がり、多くの者が登録することで成り立つシステムとなった。成功者が少数でも現れることで、新たな登録者を惹きつける構造が維持された。

ルトは「冒険者ギルドは、人の欲望を支援する組織だ」と述べ、ギルドの恩恵を適切に利用できる者は成功し、欲望に囚われた者は淘汰される仕組みを築いた。巴はその意図を理解し、それが「冒険者を間引く仕組み」であることに気づいた。ギルドは戦場や荒野での死亡率を高めることで、ヒューマンの総数を調整する役割を果たしていたのだ。

ルト自身はこれを「間引き」ではなく、「冒険者自身の選択による淘汰」だと説明し、ギルドが彼らを煽るのではなく、彼ら自身の欲望が命を縮めているのだと語った。

冒険者ギルドのシステムと成長の仕組み

ルトはギルド登録者の成長速度を上げるため、世界のシステムに干渉し、経験値の吸収効率を向上させたと明かした。これにより、ギルドに属する冒険者は一定の期間を経ると急速に強くなるが、その分危険な任務に挑む機会も増え、結果として死亡率も上がる仕組みとなった。

また、レベルの最大値は65535と設定されており、これは異世界人の夫が「浪漫」と称して決めたものだという。この数値は明らかにゲーム的な発想であり、ルトの夫が元々持っていた価値観が強く影響していることが窺えた。

時間の矛盾と異世界人の存在

ルトの話を聞きながら、真はある点に疑問を抱いた。千年前の異世界人が「冒険者ギルド」や「レベル」という概念を持っていたことが不可解だったのだ。千年前の地球では、ゲームやそれに類する概念すら存在していなかったはずである。

真がこの矛盾を問い詰めると、ルトは「浦島太郎のような現象」と簡単に説明しようとした。しかし、それでは納得できず、詳細な説明を求めた。巴もまた、真の疑問に同調し、より具体的な解説を求めた。

ルトは渋々説明することを決意し、巴に黒板の用意を依頼した。そして、千年前の異世界人がなぜ現代的な概念を知っていたのか、その謎について語り始めた。

5(アニメ第二幕9話)

異世界の時間と転移の可能性

ルトの説明は高度な内容に及び、真には理解が追いつかなかった。彼は異世界間の転移について、時間の流れが異なるため、異世界人の知る概念にもズレが生じることを説明した。つまり、ルトの最初の夫がゲームやRPGの概念を知っていたのは、時間の同期に関する問題が関係していた。

真が元の世界に戻る可能性について尋ねると、ルトは「限りなく不可能に近い」と答えた。転移そのものは技術を学べば可能だが、行き先の特定が困難であり、成功率は何千万分の一に過ぎないという。真はそれを聞き、現時点で帰還を目指すこと自体が現実的ではないと理解した。

ルトの退室と識への伝達

長い議論の末、ルトは話を終え、席を立った。真は、もし識がこの場にいたなら話が合ったのではないかと考えた。彼は異世界の知識や移動に強い関心を持っていたため、ルトの話を有益に感じたはずだった。後日、巴に頼んで識に内容を伝えることに決めた。

その後、真は応接室で眠る澪に毛布をかけ、静かに部屋を出た。そして、ルトの話を振り返りながら、自分の進むべき道を改めて考えた。しかし、ある重要な点を聞き忘れていたことに気づく。「指輪の念話妨害について確認していなかった」と、ギルドの件に気を取られていたことを悔やんだ。

ルトと巴の対話

ルトと巴は、クズノハ商会から冒険者ギルドへ向かう途中で会話を交わした。ルトは真の主従関係について「奇妙で面白い」と評した。支配の契約を交わしながらも、彼らは本来の隷従関係とは異なる形で結ばれていた。

巴は異世界人の寿命について質問し、ルトから「百年ほどが限界」と聞かされた。その事実に動揺し、「真が死んでしまえば、世界がまた色褪せてしまうのではないか」と口にした。ルトは、自身も過去に最初の伴侶を失い、大きな喪失感に襲われたことを語り、巴の気持ちを理解していた。

異世界人の未来と勇者たちの選択

巴は、異世界人が元の世界へ帰還することを望むかどうかについても尋ねた。ルトは、帰還を試みたのは三割程度であり、今の勇者たちは帰還を望んでいないと答えた。リミアの勇者は持ち込んだ私物を処分し、この世界で生きる覚悟を固めたらしい。

ルトは、真が帰還を望むかどうかについて「彼は帰らないと思う」と予測した。巴や澪を見捨ててまで帰るとは考えにくいというのがその理由だった。ただし、ルトはもう一つの可能性を示唆した。それは「異世界を行き来する存在」になることだった。

真の魔力量はすでに創造すら可能なほど膨大であり、何かのきっかけ次第では、帰るでもなく留まるでもなく、自在に転移できる存在へと進化する可能性があるという。

巴の決意と澪の警戒

ルトの話を聞いた巴は、自分が真との時間に依存していることを自覚した。彼との日々が楽しければ楽しいほど、失うことへの恐れが募っていた。ルトが示した「第三の選択肢」によって、その未来を変える可能性が生まれたが、巴はまだ結論を出せずにいた。

その後、巴は澪と街中で再会した。澪は毛布に包まれたまま現れ、巴の行動を警戒していた。「たとえ貴女でも、もし血迷って若様に何かするようなら私は……」と厳しく告げる。しかし、巴は「そんなことはあり得ない」と答え、もし自分が道を誤ることがあれば、澪に正気に戻してほしいと頼んだ。

二人はそれ以上言葉を交わさず、静かに商会へと戻っていった。

6(アニメ第二幕9話)

魔将ロナの諜報活動とその影響

ロナは諜報と魔術のエキスパートであり、その実力を存分に発揮した。真、ライム、アクア、エリス、識の五人は、数日間で学園の内外の情報を調査した。しかし、ロナの手法は極めて強引で、薬や色仕掛け、脅迫など手段を選ばなかったため、ライムたちは彼女に嫌悪感を抱いた。

魔族にとっては合理的なやり方だったが、ヒューマンであるライムたちの倫理観とは相容れなかった。調査の結果、学園関係者の中に協力者がいることが判明したが、ロナは独断で何人かを排除し、情報源を断つことも厭わなかった。その結果、事態は急速に進展し、クズノハ商会は早急な対応を迫られることになった。そして、学園の講師ブライトが関与していたことが発覚し、彼はクズノハ商会の地下拷問室へと連行された。

ブライトの尋問とその結末

ブライトは学園の講師として信頼されていたが、裏では暗躍していた。クズノハ商会の地下室に拘束され、その本性が暴かれた。真は、彼がまだ交渉の余地を探っているのを見て、すでに組織に見限られたことを告げた。

ブライトは驚愕し、「同志が世界中にいる」と主張したが、クズノハ商会の面々は彼の組織が彼を切り捨てたと判断した。尋問の中で、ブライトは女神への不信を語り、彼女の気まぐれな加護や不条理な裁きを非難した。そして、女神を信仰する学園の在り方を嫌悪し、女神のいない世界を作るために活動していたことを明かした。しかし、その理念のもとで行われた非道な実験や行為を正当化する彼の姿勢に、真は共感を抱かなかった。

最終的に、ブライトの処刑が決定され、その存在は完全に消された。

異世界人と転移の問題

学園の夏休みが迫る中、真はルトとの会話を思い返していた。異世界人の存在や、その影響について考えを巡らせる。異世界人が過去にも何人もいたこと、彼らの知識がこの世界に影響を与えていたこと、そして誰一人として元の世界に帰還できた者はいないこと。これらの事実は、真に嫌な予感を抱かせた。一方通行の転移である可能性が高いという不安が頭をよぎる。

また、ルトの話によれば、帝国が銃火器を開発していることも謎であった。魔術が発達したこの世界では、火器が普及しなかったはずだが、それにもかかわらず帝国は火器の研究を進めていた。この事実は、真にとって無視できない問題となった。

彼は今すぐ日本への帰還を目指すべきではないと考え、まずはクズノハ商会の拡大や亜空の住人の増加、帝国の動向調査、そして何よりも女神による強制召喚の阻止を優先することを決意した。識もこの対策に乗り出してくれるため、時間が解決してくれることを期待していた。

ロナの忠告と策略

ロナは学園を去ることを決め、その前に真へいくつかの忠告を残した。彼女は、クズノハ商会の諜報員たちが倫理的な枷に囚われており、本来の能力を発揮できていないと指摘した。そして、今後は非道な手段も選択肢に入れるべきだと助言した。

さらに、ロナは真に対し「アクアとエリス、それに識はお前に害をなす存在だ」と警告した。彼女は、アクアとエリスが「森鬼」と呼ばれる凶悪な亜人であり、誰の支配下にも置かれることを嫌うため、いつか裏切るだろうと示唆した。また、識が「ラルヴァ」と呼ばれるリッチに憑かれていると指摘し、彼が信用できない存在である可能性があると示した。

しかし、真はロナの言葉を鵜呑みにせず、彼女が疑心を煽ろうとしていることを見抜いた。ロナは事実を交えつつ話を歪め、真の判断を揺るがせようとしていた。彼は、彼女の話に流されないよう警戒することを決めた。

レンブラント家の姉妹と学園の空気

学園は夏休みを控え、浮かれた空気に包まれていた。多くの生徒が帰省する中、レンブラント家の姉妹、シフとユーノは図書館へ向かっていた。かつて恐れられていた彼女たちは、復学後は模範的な生徒となっていた。しかし、生徒たちは彼女たちが再び過去の姿に戻るのではないかと警戒し、距離を取っていた。

彼女たちは真に恩を感じており、彼に告白しようとする女生徒たちを牽制するため、ある策を講じた。「真にふさわしくない者には容赦しない」と囁くことで、告白を思いとどまらせるのに成功した。その結果、真への告白は急速に減り、彼自身もそれに気づかないまま安堵していた。

奨学生たちの作戦会議

真の講義を受ける奨学生たちは、次の「お楽しみ講義」に向けて作戦会議を開いていた。彼らは真の課す試練の難しさを痛感しており、リザードマンの戦闘能力について分析を進めた。水と風の複合属性を持つリザードマン相手にどのように戦うか、各々の役割を決めながら議論を重ねた。

講義を通じて成長を続ける奨学生たちは、真の指導の下で自らの限界を押し広げていた。そして、次なる戦いに備え、全滅しないことを第一に掲げて作戦を立てた。夏休みの過ごし方についても話し合いながら、さらなる成長を目指していた。

MBSアニメ&ドラマ

7(アニメ第二幕10話)

夏休みの学園都市の様子

学園が夏休みに入り、都市の雰囲気も変化した。学生の減少により街の活気が薄れるかと思われたが、実際には観光客や夏季講座の受講者が増え、むしろ賑わいを見せていた。特にロッツガルドでは、周辺都市からの訪問者が多く、経済活動が停滞することはなかった。

夏季講座は非常勤講師が担当し、学業に励む学生たちが集まる一方で、常勤講師は長期休暇を満喫していた。この慣習に真は驚きを覚えつつ、識と共に図書館で調べ物を進めていた。その会話の中で、レンブラント姉妹が実家に帰らず、父レンブラントが娘たちを連れ戻そうとしたことが話題に上った。しかし、母からの即時撤回の手紙により、その試みは失敗に終わった。レンブラントの親馬鹿ぶりが際立つ出来事だった。

最後の講義とジンの迷い

夏休み前の最後の講義では、お楽しみ講義として模擬戦闘が行われた。シフとユーノも加わり、七人での実戦形式となったが、真は難易度を上げるためにミスティオリザードを二体召喚した。これにより、生徒たちは予想外の状況に動揺した。

ジンを筆頭に、生徒たちは七対一の戦いを想定していたようで、二対七の形式に戸惑いを見せた。真は戦闘の選択肢を与え、七対二か、四対一と三対一に分かれるかを選ばせた。生徒たちは分かれることを選び、それぞれのチームで挑んだが、結局どちらのチームも勝利には至らなかった。しかし、前回の戦闘と比べると成長が見られ、講義は一定の成果を収めた。

講義後、ジンは何か相談を持ちかけようとしたが、疲労困憊のため後回しにした。その後、識と真は生徒たちの成長について話し合い、次の段階へ進むための課題を考察した。生徒たちは慎重すぎる傾向があったが、それは頭の良さゆえのものであり、次回の講義ではより大胆な戦術を試すだろうという結論に至った。

夏休み中の講義の依頼

図書館で調査を続けていた真のもとに、ジンたちが訪れた。彼らは夏休み中の指導を依頼し、正式な報酬を支払う意思を示した。真は驚きつつも、生徒たちの熱意を評価し、週に一度の指導を引き受けることにした。ただし、シフとユーノには後半の期間を実家で過ごすよう条件を課した。

二人は不満を示したが、真の説得により、渋々ながらも了承した。こうして、夏休み中も真の指導を受けることになり、生徒たちはさらなる成長の機会を得た。

エヴァの図書館での探求

同じ頃、学園の図書館では司書のエヴァが閉架書庫で論文を探していた。学園の危機が去った後、すぐに職務へ復帰し、長期休暇も返上して図書館業務に励んでいた。真に助けられた恩を返すため、彼の興味を引く書物を選定しようと尽力していたのである。

エヴァは真の読書傾向を分析し、特に魔術や召喚、地理に関心を持っていると見抜いた。そのため、有益な論文を探し出し、提供することで今後の関係をより良好なものにしようと考えた。また、クズノハ商会の実力を高く評価しており、真や識、さらには商会の成員たちの力を目の当たりにし、彼らとのつながりを維持したいと願っていた。クズノハ商会は、彼女にとっても頼るべき存在となりつつあった。

嵐の前の静けさ

学園の夏休みは、表面上は穏やかに進んでいた。しかし、その裏では様々な動きが進行していた。エヴァの探求、真の指導、そして戦争の気運の高まり。

ロッツガルドの学園祭を控え、異世界の三人にとって二度目の秋が近づいていた。今はまだ静寂に包まれていたが、それは嵐の前の静けさに過ぎなかった。

8(アニメ第二幕10話)

夏休みの特訓とアオトカゲ君の第二段階

ジンたちは、真に依頼した夏休みの特訓の一環として、ミスティオリザードとの模擬戦に挑んでいた。四度の全滅を経て、ついに初勝利を収めたが、識は祝福の言葉もなく、次の試練を提示した。それは、アオトカゲ君の「第二段階」との戦闘であった。

ジンが構えた瞬間、リザードマンの動きが変化していることに気づいた。これまでとは桁違いの速度と威力で攻撃を繰り出し、一撃で吹き飛ばされた。さらに氷の魔法が放たれ、アベリアたちは一瞬で氷の塊に閉じ込められた。アオトカゲ君は彼らの成長を感じ取りながらも、圧倒的な実力差を見せつけた。

ツヴァイとの戦いと全滅

一方、別のチームはアオトカゲ君・ツヴァイと戦っていた。ミスラとダエナは前線を維持しつつ、シフの術を支えながら戦ったが、ツヴァイの戦闘能力は段違いであった。ミスラが剣を弾かれたのを皮切りに、ダエナも盾で叩き落とされた。シフの詠唱も完了せぬまま、無防備な状態でツヴァイの一撃を受け、意識を失った。結果として、彼らのパーティは全滅し、圧倒的な敗北を喫した。

真の謝罪と真実の告白

戦闘後、真は敗北した三人に謝罪し、アオトカゲ君たちの本来の実力について語った。彼らは意図的に弱体化されており、今回の戦闘でようやく「第二段階」に入ったと説明された。この事実を知ったジンたちは衝撃を受ける。さらに、ツヴァイが実は女性であったことが明かされ、「野郎」呼ばわりされたことに怒っていたと説明された。

その後、シフは即座に再戦を希望し、ダエナとミスラも賛同した。真は予定を変更し、追加の試合を行うことを決めた。

ゴテツでの食事と識の助言

戦闘後、学生たちは真と共にゴテツで食事をし、その場で今後の特訓について話し合った。識はジンたちにレベル上げを勧め、彼らはレベルアップのための遠征を計画することとなった。真は彼らの熱意を感じ取りながらも、万が一に備え、監視役としてエリスを後ろに付けることを決めた。

レベル上げ遠征と新たな実力

アベリアたちはロッツガルド近郊の森林で狩りを行い、驚くべき成果を上げた。真の講義を通じて身につけた戦術思考のおかげで、魔物との戦闘が以前よりも圧倒的に楽になっていた。戦闘中の判断力や動きの洗練度が向上し、まるで別人のような戦い方を見せるほどであった。

一日でレベルが八つも上がり、力の向上を実感する中で、彼らは真の講義が単なる拷問ではなく、確かな成長をもたらすものであったことを確信した。

湖畔での遭遇と未知の存在

遠征の終盤、彼らは湖畔で一匹の竜と遭遇した。予想外の事態に混乱しながらも戦略を練ろうとするが、竜の咆哮による威圧効果で誰一人として動くことができなかった。絶望が広がる中、突如として木の上から謎の人物が現れた。

白いパーカーに猫耳をつけたその人物は、軽やかに地上に降り立ち、不思議な言葉を口にしながら、竜を拘束する魔法を発動させた。湖面に展開された無数の魔法陣から氷の槍が放たれ、竜を一瞬で葬り去った。

謎の少女と新たな試練の予感

彼女は「コモエ姫を怒らせると危険」と謎めいた言葉を残し、湖畔から姿を消した。その間も学生たちは呆然とし、動けないまま事態の推移を見守ることしかできなかった。

今回の遠征を通じて得たものは大きかったが、それと同時に、彼らの知らない強者がまだまだこの世界には存在することを痛感する結果となった。真の特訓に加えて、さらなる未知の試練が待ち受けていることを予感しながら、彼らはこの夏の出来事を決して忘れることはないと確信した。

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9(アニメ第二幕13話)

ロッツガルドの秋と学園祭の準備

ロッツガルドの学園では、夏休みが明けてもすぐに講義は再開されず、学園祭の準備期間として一ヶ月近い猶予が設けられていた。祭りは一週間にわたり、多くの来場者が訪れる大規模なものであった。戦争中のリミア王国やグリトニア帝国の国賓までもが招かれ、次代の人材を見極める場としても利用されていた。

学生たちは大会に向けて訓練に励み、ジンやアベリアも熱心に準備を進めていた。真は臨時講師として夏休み中に講義を行ったが、準備期間中の追加講義の要請は断った。商会の業務や自身の修練に時間を割くためである。識とともに商会の在庫管理や新人教育について話し合いながら、祭りに向けた準備を進めていた。

ルトとの再会と商会の業務

そこへ現れたのは銀髪の青年、ルトであった。彼は真と同年代に見えたが、実際にはドラゴンであり、冒険者ギルドの長であった。夏休み前に出会って以来、何かと商会を訪れ食事に誘ってきていたが、真は完全には信頼しておらず、亜空にも招いていなかった。

ルトは学園祭を一緒に見て回ろうと提案したが、真は多忙を理由に毎日は来ないよう釘を刺した。一方で識は新人の教育について相談し、亜人の採用人数を増やす許可を求めた。共通語の習得が必要なため即戦力にはなりにくいが、今後の商会の発展には必要な人材であった。

ルトはヒューマンと亜人の扱いについて触れ、真の価値観を試そうとしたが、真は即座に彼を追い返した。識はルトの知識を高く評価していたが、彼が真以外には友好的でないことを残念に思っていた。

学園祭に向けた準備とゴテツへの避難

学園祭の準備が進む中、ロッツガルド周辺には臨時の宿泊施設が建設されていた。土属性の魔術を使い、一時的に建物を作ることで宿泊施設を確保する手法が用いられていた。真はレンブラント家のシフがこの技術を活かせば稼げると考えたが、彼女はジンたちとともに毎日のように講義を求めて商会を訪れていた。

講義の催促を避けるため、真は識とともに昼食を兼ねてゴテツへ向かうことを決めた。エリスに学生たちへの対応を指示し、彼女の調子に乗りすぎないよう釘を刺した後、店を出た。

学園祭への期待と新たな自信

大通りへ出ると、街は学園祭を前にした活気に満ちていた。真はこの世界に来て一年が経とうとしていることを改めて実感した。学園祭には多くの人々が訪れるが、以前ほどの不安を感じることはなくなっていた。修練を積み重ねたことで、自分も少しずつ強くなったと自覚できるようになったのである。

識とともに歩きながら、彼は巴や澪に「まだ自覚と自信が足りない」と言われたことを思い出した。しかし、それでも彼は自分なりに前へ進んでいると感じていた。街の喧騒の中、真は期待と不安が入り混じる気持ちを抱きながら、ゴテツへ向かった。

10(アニメ第二幕13話)

神殿からの訪問者

ロッツガルドの学園祭が目前に迫り、街は日に日に活気を増していた。その最中、クズノハ商会に神殿からの訪問者が現れた。彼は神殿の準司祭であり、真の店で販売されている薬について話を持ちかけてきた。薬の効能が高すぎるとの噂が神殿にまで届き、安全性に疑念を抱く者が増えているという。

真は、この訪問が神殿の正式な調査なのか、あるいは競合する薬屋からの圧力によるものなのかを見極めようとした。神殿も薬の販売を行っており、ライバル関係にあるため、単なる利権争いの一環である可能性も考えられた。

神殿の提案と真の対応

準司祭シナイは、薬の品質に関する噂を払拭する代わりに、クズノハ商会の解毒薬や傷薬を神殿に預け、販売を任せるよう提案した。この申し出に真は困惑したが、シナイ自身もこの提案が無理筋であることを理解していたようだった。

さらに、神殿側は薬の製法を開示するよう求めてきた。真はこれを受け入れるふりをし、翌日、術師とともに神殿を訪れる約束をした。製法を開示すること自体に問題はなく、薬の生産には特殊な技術と材料が必要であるため、仮に神殿が製造を試みても容易に真似できるものではなかった。

この機会を利用し、神殿の内部事情を探るつもりでいた。

エヴァとの会話と神殿の動機

シナイが去った後、真はエヴァと遭遇した。彼女は神殿の事情に詳しく、今回の件は神殿の関係者が学園祭に訪れるため、点数稼ぎとして動いているのだろうと指摘した。神殿の出世競争は熾烈であり、上層部に取り入るために何か実績を作ろうとする者が多いという。

エヴァは真の行動を見て、神殿側が思うように事を進められずに苦しむ未来が見えると笑った。彼女自身は神殿の権威に対して否定的であり、真に対しても「神様候補」と冗談めかして評していた。

学園祭への期待と誘い

エヴァは学園祭を一緒に見て回らないかと誘ったが、真はすでに予定が詰まっているため断った。学園祭ではジンたちも大会に出場する予定であり、彼らはレベルを90前後に抑えて参加しようとしていた。規則によりレベル100を超えると出場できないため、意図的に成長を制限しているようだった。

また、レンブラントからは娘たちの戦闘技術を競う大会への出場を辞退させたいとの嘆願があった。彼は娘たちに社交界でのスキルを身につけさせるために学園に通わせており、戦闘に関わらせたくないと考えていた。しかし、姉妹は真の講義を受けるうちに確実に力をつけており、すでに学園の生徒たちの中でも目立つ存在となっていた。

真はエヴァとの会話を終えた後、学園祭の準備が進む街を眺めながら部屋へと戻った。祭りの期間中、さまざまな出来事が起こることを予感しつつ、冷静に次の展開を見据えていた。

11(アニメ第二幕13話)

神殿訪問と内部の様子

真は識とともに神殿を訪れた。建築は荘厳でありながら過度な装飾はなく、純金で覆われたような派手さもなかったため、彼は安堵した。女神の宮殿のように光り輝く空間ではなく、格式のある宗教施設といった印象を受けた。

識の先導で内部へ進むと、ひんやりとした空気が漂っていた。外の暑さを感じさせず、まるで空調のような設備が施されているかのようだった。白い衣装をまとった職員たちが行き交い、それぞれ異なる意匠が施されていたため、服装に厳格な規定はないように見えた。

識が受付の女性に訪問の理由を伝えると、彼らは準司祭シナイのもとへ案内された。内部は広大であり、通路を進む間にも多くの神官たちとすれ違った。そして、地下へ続く階段を下り、目的の部屋へと到着した。

司教との対面

シナイは真たちを迎え、神殿がクズノハ商会の薬に関心を持っていることを改めて伝えた。さらに、今日は特別に司教が同席しており、真に直接言葉をかけるという。

司教は長い髪を隠すようなフードを被った女性だった。低く艶やかな声には落ち着いた威厳があり、彼女は真の貢献に感謝を述べ、神殿としてクズノハ商会に対する悪評を払拭すると約束した。

さらに、真の言葉を奪った呪病についても、神殿が協力して解決策を探る意向を示した。この申し出には驚いたが、彼女の真意を測るため、表面上は感謝を示すに留めた。司教は長くは滞在せず、シナイに後を任せて部屋を去った。真はその態度に違和感を覚えつつも、予定通り製薬の実演を進めることにした。

薬の製法公開とシナイの意図

識が準備した材料と道具を用い、神殿の職員に薬の製法を説明しながら調合を行った。隠し立てすることなく、神殿でも同じ薬を作れるように詳細な手順を伝えた。しかし、使用する材料の入手難度や調合の技術的な要求は高く、単に手順を知っただけでは再現が困難であることは明白だった。

一方、シナイは真と二人きりになり、彼の経歴や商会の後ろ盾について探りを入れた。真は慎重に言葉を選び、レンブラント商会との関係を強調しつつも、過度な情報を明かさないよう対応した。

シナイはレンブラントの名前を聞いて何かを考え込んだが、深く追及することはなかった。彼の目的はクズノハ商会がどのような勢力と繋がっているのかを探ることであり、会話の中で商売の規模や経営方針を確認しようとしていた。しかし、真の応対は巧妙であり、核心を掴むことはできなかった。

神殿内部での会議

真と識が神殿を去った後、シナイと司教を含む数名の幹部が別室に集まり、会議を開いた。そこでは、真と識に対する調査結果が報告された。

識は宮廷筆頭クラスの魔術師を凌ぐ魔力量を持ち、思考窃視にも対策を施していたため、内面を読むことができなかった。一方、真の魔力は完全に測定不能であり、まるで空間が塗りつぶされたかのように何も感知できなかった。この事態に神殿側は動揺を隠せなかった。

また、クズノハ商会で販売されている薬の製法についても報告がなされた。確かに神殿でも同じものを製造することは可能だったが、原料費や成功率の問題から、神殿で作る薬はクズノハ商会の百倍の価格にならざるを得なかった。つまり、神殿がこの薬を市場に出すことは事実上不可能であり、クズノハ商会には太刀打ちできないという結論に至った。

司教の判断と今後の方針

司教は真の存在を「無垢な子供を装ったナニカ」と評価し、今後の対応を慎重にすべきだと指示した。シナイには、当面クズノハ商会に干渉せず、他の神殿派閥にも情報を流さないよう命じた。その上で、彼らの動向を注意深く観察し、今後の切り札として利用できる可能性を探る方針を取ることにした。

また、クズノハ商会の薬の利用価値を見極め、戦場や他都市での流通を検討するよう指示を出した。彼女はこの商会が持つ未知の力を警戒しつつも、それを活用する道を模索しようとしていた。

シナイをはじめとする神殿の幹部たちは、真の異質さを改めて認識し、彼への対応を慎重に進めることを決定した。こうして、神殿とクズノハ商会の関係は、一見友好的に見えながらも、互いに深い警戒心を抱えたまま動き出すこととなった。

夜の店内と店員たちの怠慢

真が通用口から戻ると、店内ではエリスと若いエルドワが大声で談笑していた。店員が客と親しく話すのは問題ないが、二人の態度は過剰であり、識も不機嫌そうに目を細めていた。アクアは彼らの様子を見守っていたが、真と識の視線を察すると、手で口を押さえて静かに彼らに近づいた。

問い詰めると、アクアは正直に答え、店の品がほとんど売り切れたため、二時間ほど前から手持ち無沙汰になっていたことを告げた。エリスとエルドワの行動には罰が必要だと判断し、真はアクアを連れて厨房へ向かった。

新メニュー「バナナミルク」

厨房では、識が保冷庫から冷えたミルクとバナナ、そして琥珀色の蜜を取り出した。真はバナナを潰し、ミルクと混ぜ、少量の蜜を加えて仕上げた。完成したバナナミルクをグラスに注ぎ、識とアクアに渡した。

識は満足げに一気に飲み干し、アクアは一口飲んだ後、全身を震わせるほど感動していた。「溺れたい」と呟くほどの満足感を示した彼女に、真は苦笑しながら「それは勘弁してくれ」と心の中で呟いた。

エリスの失言と識の怒り

店内に戻ると、エリスは学生たちに武術や魔法について熱心に語っていた。しかし、調子に乗った彼女は、うっかり亜空に関する情報に触れそうになった。これを察知した識は即座に動き、エリスの襟を掴んで持ち上げた。

学生たちは驚愕し、その場は静まり返った。エリスは焦りながらも、「若様の慈悲が欲しい」と弁明を試みたが、識の怒りは収まらなかった。真も呆れ、処罰を識に任せることにした。そして、ジンたちに向かって「カンニング目的なら講義に来なくていい」と冷ややかに告げ、店を後にした。

配達と襲撃の兆候

真はエルドワの代わりに店の商品を得意客へ届けることにした。配達を終え、帰路につく途中、ゴテツの裏通りで異様な気配を察知した。複数の視線と殺気が彼を取り囲んでいた。

襲撃を避けるため、人通りの少ない道を選び、スラムとの境界へと進んだ。界を用いて周囲を探ると、未熟ながらも明確な敵意を持つ気配が一つ混じっていた。真はその人物の側へ転移し、筆談で問いかけた。相手は学園の男子生徒であり、真の名を知っていた。

襲撃者との戦闘

その瞬間、十数人の襲撃者が一斉に動き出した。壁を跳ね、地を駆け、屋根から飛びかかる動きは統率されていたが、真にとっては十分に対処可能なものだった。彼は即座に十四の気配をロックオンし、左手に改良ブリッドをセット。学園生には右手で障壁を張り、安全を確保した。

学園生は障壁の中から攻撃を仕掛けようとしたが、その前に真のブリッドが十三の襲撃者を一瞬で貫いた。悲鳴を上げる学園生を無視しながら、彼は最後に残った一人へと視線を向けた。それは、以前学園試験で妨害をしてきた暗殺者だった。

暗殺者との対峙

暗殺者は狂気に満ちた目で真を睨みつけ、剣を構えて突撃した。「俺は一度受けた依頼は必ず果たすタチでなぁ!」と叫びながら、必死に剣を振るう。しかし、攻撃は虚しく空を切り、真には到底届かなかった。

男の剣は上位竜の逆鱗を用いたものであり、彼にとって誇りそのものだった。しかし、真は冷静にそれを見極め、「どれほどの業物を持とうと、お前自身が変わるわけでもない」と断じた。

激昂した暗殺者は「この剣は俺の誇り!この世でこれ以上の暗殺剣などない!」と叫んだ。だが、真は皮肉げに「ランサーの逆鱗なら暗殺用に適しているかもしれないな」と呟く。男はさらに怒り、猛攻を仕掛けたが、すでに真は彼を弓で狙っていた。

決着と学園生の記憶操作

暗殺者は壁を駆け、最後の攻撃を仕掛けようとした。しかし、真の放った光の矢が彼の動きを完全に封じた。男は驚愕の表情を浮かべたまま、そのまま消え去った。これでブライト絡みの事件も終結した。

ふと、真は学園生の存在を思い出した。彼は腰を抜かし、震えながら地面に座り込んでいた。真は障壁を解き、彼の頭に手を当てる。「忘れろ」と短く呟き、識に教わった記憶操作の魔術を施した。白目を剥いて気絶する学園生を確認し、真はため息をついた。

帰還の決意

学園生の記憶を曖昧にしたことで、余計な問題が起こることはないと判断した真は、静かに夜道を歩き出した。ブライトの因縁も、今回の襲撃も片付き、店に戻る理由はすでになかった。「今日はもう、亜空に帰ろうかな」と、夜空を見上げながら考えた。

12(アニメ第二幕13話)

巴の報告と学園祭の準備

真が亜空に戻ると、巴が待っていた。普段は夕食の時間ぎりぎりに戻る彼女が、早い時間に帰還していることに驚き、調査の進捗を尋ねた。巴は世界各地を飛び回りながら、亜空の案件や和食の再現に取り組んでおり、多忙ながらも着実に任務をこなしていた。「有力な候補地を見つけた」と報告し、学園祭が終わった後に行動を起こしたいと申し出た。

真は学園祭の期間中を亜空の休暇とし、住人たちがのんびり過ごせるよう計画していた。しかし、巴の言う「行動」が具体的に何を指すのかが気になり、詳細を尋ねた。

魔族の支配領域への進出計画

巴が示した候補地は「完全に魔族の支配領域内」にあり、たとえヒューマンが戦争で勝ち進んだとしても、到達には数年を要する場所であった。さらに、近くにはヒューマンの街の跡地を利用した魔族の砦が存在し、亜空の門の痕跡を残すことは極めて危険であると説明した。

真はその事実に驚き、なぜそんな危険な場所を選んだのかと疑問を抱いた。しかし、巴は冷静に「安全を確保するだけ」と言い、砦にはまだ近づいていないが、実地調査と情報分析を進めた結果、確保すべき価値があると判断したと語った。提示された地図には、気候の調査結果が色分けされており、日本の四季に似た地域が特定されていた。

真はその精密な調査に感心しつつも、魔族の砦を攻撃することのリスクを考え、慎重に判断する必要があると感じた。

砦攻略の提案と真の判断

巴は「正面から砦を潰す」と断言し、それが可能であると確信していた。しかし、真は魔族と敵対関係になる可能性を考慮し、即決を避けることにした。「少し考えさせて」と答えると、巴はやや不満げながらも了承した。

話を終えた真は、学園祭の準備をしながら和の食材作りを進めるよう巴に伝えた。彼女はすでに麹についての理解を深め、発酵技術を応用した酒造りの計画も進めているという。真はその熱意を認めつつ、学園祭後に改めて砦の件を検討することにした。

森鬼の移住計画とモンドとの会話

巴と別れた後、真は森鬼の住まいを訪れた。モンドとの会話の中で、森鬼の移住計画が具体化しつつあることを確認した。長老の一人であるニルギストリが、学園都市で成長した若者の姿を見て議会を説得し、移住の合意が進んでいるという。

真自身も、森鬼たちの能力や貢献を評価し、移住の許可を前向きに考えていた。しかし、移住後の森や草原の管理についてはまだ決まっておらず、その点についての調整が必要であった。真はモンドに「よく頑張ってくれている」と労いの言葉をかけ、彼の真面目な態度に改めて感心した。

エリスの問題とモンドの指導法

会話の流れで、真はエリスの指導方法について尋ねた。エリスは接客の評判こそ良いものの、調子に乗りやすく、最近の失言も問題視されていた。真はモンドに「エリスをどう叱っているのか」と問いかけた。

モンドの答えは、「反省の拳と戒めの蹴り」だった。

彼は真顔でそう答えたが、真はそれをどう受け止めるべきか戸惑った。拳と蹴りを交えた指導が本当に有効なのか疑問に思いながらも、森鬼の育成方法には一理あるのかもしれないと考えた。この日の訪問は非常に有意義なものであったが、エリスの指導方法だけは別の手段を検討するべきかもしれないと、真は内心で苦笑した。

13(アニメ第二幕13話)

学園祭初日の寝坊

真は、昨夜の準備の疲れから深く眠っていた。店の喧騒で目を覚ますと、すでに開店時間を大幅に過ぎており、焦りながら身支度を整えた。最近はレンブラント姉妹の影響で、最低限の身なりには気を配るようになっていた。

店に降りると、多くの客で賑わっており、識が対応していた。寝坊を詫びると、識は「仕方ない」と穏やかに受け入れたが、その態度が余計に申し訳なさを募らせた。

店の混雑と予想外の売れ行き

識によると、店の外には長い行列ができ、ライムとエルドワが整理に当たっていた。売れ行きは予想以上で、傷薬をはじめとする品々が飛ぶように売れていた。口コミで広まった効果の評判が影響し、学園祭に訪れた客がついでに立ち寄っているらしい。さらに、普段は来ない冒険者の姿も多く見られた。

真は在庫の確認を提案したが、識はすでに対応済みであり、亜空で増産しているため問題ないと報告した。ただし、大量販売による疑念を避けるため、昨夜決めた販売量に二割上乗せする程度に抑える方針が示された。また、品切れによる不満を抑えるため、ライムが列の最後尾で並ばせないよう指示し、エルドワが整理券を配布していた。さらに、翌日来店できない客には商人ギルド発行の金券を渡す対策も講じていた。

識は、これらの手配を独断で行ったことを報告し、真もその判断を評価した。

澪の妨害と識の配慮

真が寝坊した背景には、澪の介入があった。識が起こしに行った際、澪が「疲れているから休ませるべき」と言い、起こすのを拒否したらしい。そのため、識は真を起こさず、自身で問題を処理したのだった。

この話を聞いた真は、恐怖を覚えつつも、識の対応力に改めて感謝した。澪と巴はすでに外出し、ルトと合流して食べ歩きを楽しんでいるとのことだった。夕食はゴテツで取る予定であり、それまでには戻るという。真は、二人を街に放置することに一抹の不安を覚えたが、ルトがいるなら問題ないと自分を納得させた。

エルドワの武器販売と評価

店内では、アクアとエリスが接客に励み、エルドワがフォローをしていた。真は、エルドワが武器を売りたいと言っていたことを思い出し、識に尋ねると、すでに完売していた。

日に十本までという制限付きで許可を出していたが、そのすべてが売れたらしい。特に、鑑定能力を持つ亜人が最初の購入者だったため、付与された能力の正確さが保証され、人気が高まったようだ。武器の特性としては、「戦闘後に拭くだけで錆びない」ことと、「属性の付与を素直に受ける」ことが評価されていた。しかし、長老や熟練の職人たちには「手入れを怠けさせる能力」として不評だったらしく、若い職人が披露した際には渋い顔をされたという。

それでも市場での評価が高いなら、継続的に販売する価値はあると真は判断した。

店での差別と識の対応

識は、開店直後に起きたトラブルについても報告した。店員がライムと識を除き全員亜人だったため、「劣等種を雇う店でまともな品があるのか」などと中傷を受けたという。普段の営業ではほとんどなくなった差別も、学園祭で訪れた一見の客にはまだ根強く残っていたようだ。

ライムと識が対応し、事態は収束したものの、店員たちは不快な思いをしていた。識は「後で彼らに労いの言葉をかけてほしい」と頼んだ。真は、ヒューマンの無条件な優越意識に疑問を抱き、女神の寵愛だけで特権を持つことの理不尽さを改めて感じた。

今後の対応と学園訪問の予定

店内の混雑は続き、真が出る幕はなかった。識からは、閉店後に在庫調整をするよう指示され、それに従うことにした。外にいるライムとエルドワに挨拶し、行列を確認した後、翌日の準備に取り掛かることを決めた。夜は巴と澪を連れてゴテツに行く予定もある。また、識と共に学園へ挨拶回りをする必要があることを思い出した。

長く学園都市に滞在しているため、それなりの人間関係ができており、学園祭の初日に顔を出すのは避けられなかった。

裏通りでの不審な出会い

真は行列の確認のため、裏口から店を出ると、見知らぬ男とすれ違った。男は浅黒い肌に黒い髪を持ち、アラブ系の風貌をしていた。その顔を見た瞬間、真はなぜか懐かしさを感じた。

男は店の前を何度か往復しながら、「クズハ?」と呟いた。どうやら「クズノハ」という名前に反応していたようだ。真はその声を聞き流し、用事のために立ち去ろうとしたが、男の口から「ローレル」という単語が漏れたことが気にかかった。しかし、その余韻に浸る間もなく、行列の対応をしていたライムとエルドワの元へ向かい、謝罪と労いの言葉をかけた。

こうして、慌ただしく学園祭初日が幕を開けた。

14(アニメ第二幕13話)

酒の不足と和食の再現

巴は、日本酒の不足に憤慨していた。真たちは鍋料理を楽しみながら、和食の再現について話し合った。特にポン酢には醤油が不可欠であり、発酵食品の開発が重要であると再認識した。湯豆腐や水炊きは高い完成度に達していたが、春菊の代替となる食材が見つかっていなかった。

巴は日本酒の醸造を目指し、「兵庫灘の男酒」と「京都伏見の女酒」を目標に定めていた。理想は高く、試行錯誤が続くことが予想された。一方、識はクリームとマヨネーズの組み合わせに興味を持ち、独自の研究を始めようとしていたが、真はそれを必死に止めた。

ゴテツの繁忙とルリアの奮闘

ゴテツの店内は大混雑していた。ルリアが追加の食材を持って個室に入ると、その背後には長蛇の列ができていた。識はルリアの働きぶりを気遣い、栄養ドリンクを届けることを提案した。

ルリアの姉であるエヴァも厨房で洗い物と野菜のカットを担当していた。彼女は接客が苦手であり、毎年この役割に落ち着いているとのことだった。ルリアは明るく振る舞っていたが、明らかに疲れており、その奮闘ぶりが伝わってきた。

祭りの賑わいと学園祭の展望

巴と澪は祭りを楽しんでいたが、その関心は異なっていた。巴は貴族や大商人の行動を観察し、学園の訓練を興味深く見ていた。一方、澪は屋台の食べ歩きを満喫し、新たな料理の研究に熱中していた。

真は、学園祭の後半に予定されている武技や魔術の競技観戦に巴と澪を誘うことを決めた。特にジンの試合には注目しており、彼の成長を見届けるつもりだった。また、識と交代で祭りを楽しむ計画を立て、商会の営業にも影響が出ないよう調整していた。

王国の思惑と外交の駆け引き

リミア王国の王と第二王子は、学園祭のためにロッツガルドを訪れていた。通常、王がこの時期に国を離れることは考えにくかったが、帝国の皇女リリの動向を探るため、特別な判断が下された。

リリ皇女は勇者トモキと共に行動しており、その影響力を急速に高めていた。特に、リミア国内での無断入国や、魔人が作り出した湖付近での活動が報告されており、王はこれを看過できなかった。

また、ローレル連邦の代表がリミア王を訪れ、巫女の帰還を要求した。彼らは巫女の安全を理由に挙げたが、王は「巫女は勇者と共に戦う意思を持っている」とし、要求を拒否した。ローレル側は苛立ちを見せたが、王は冷静に対応し、交渉の余地を残した。

宴の混乱と後始末

ゴテツでの宴会は、次第に収拾がつかなくなっていた。従業員たちが酔い潰れ、巴はルリアを絡めとり、ライムは騒ぎに乗じて盛り上がっていた。識や澪も酒に呑まれ、完全に混乱した状態になっていた。

真は唯一冷静なまま状況を把握し、ゴテツの親父から「そろそろ閉めたいから、撤収を頼む」と言われた。騒ぎの責任を感じ、多めの金を支払ったが、親父は「次回来店時にサービスする」と笑って受け取った。

酔い潰れた仲間たちを支えながら、真は店を後にした。澪と識を抱え、ライムと巴も何とか歩いていた。翌日、全員がまともに起きられるかどうかに不安を感じながら、学園祭初日の夜が更けていった。

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15(アニメ第二幕14話)

学園祭の礼法評価会

真は学園祭二日目、レンブラントと共に学園の礼法評価会に出席していた。表向きは護衛という役割だったが、実際には取引先の紹介が目的であった。パーティーの場は華やかで、周囲には着飾ったヒューマンが集まっていた。

真はレンブラントに紹介されながら、多くの商人や貴族と挨拶を交わしたが、向けられる視線には驚きや蔑みが混ざっていた。やがてレンブラントの妻リサが到着し、夫と共に席へ向かった。真は壁際へ移動し、レンブラント姉妹やアベリアの様子を遠目から眺めた。三人は華やかなドレスに身を包み、社交的に振る舞っていた。その姿を見て、真は自らの社交性の不足を実感した。

商会の立場と人脈の必要性

真は、自身の商会経営について改めて考えた。これまで商人ギルドの会合や懇親会への参加を避けてきたが、商売を円滑に進めるには有力者との人脈作りが不可欠であった。現状の繋がりはレンブラントと、一応の関係を築いている準司祭程度であり、それだけでは不十分だった。

ヒューマン社会において影響力を強めるためには、さらに広い繋がりが必要だった。また、学園祭にはリミアやグリトニアからの賓客が訪れており、勇者たちも来ている可能性があった。同じ日本出身者である彼らと接触することで、新たな関係を築けるかもしれないと考えた。

社交の場とダンスの開始

学園祭の催しの一環として、パーティーではダンスが始まった。会場には生演奏が響き、貴族や商人の子女たちが優雅に踊っていた。真はダンスができないため、関わるつもりはなく、食事の提供を待ちながらさらに壁際へ移動した。

遠くからレンブラント姉妹とアベリアを観察していると、彼女たちも真に気づき、笑顔を向けた。彼はぎこちなく手を挙げて応じたが、自らの社交性の低さを痛感し、もう少し振る舞いを学ぶべきかと考えた。

謎の来訪者

真が静かに休んでいると、場の雰囲気が変わった。人の流れが不自然になり、護衛を伴った女性が彼の方へ近づいてきた。彼女は落ち着いた様子で、「真様でございますね? 少々お話をさせていただけませんか」と声をかけた。

真は驚いた。知り合いではなかったが、その場にふさわしい貴族然とした人物だった。脳裏に不安がよぎる。まさかルトが関与しているのか? 予期しない展開に、彼は状況を整理する間もなく、相手の意図を探ることになった。

16(アニメ第二幕14話)

謎の女性との邂逅

学園祭のパーティー会場で、真は見知らぬ女性から声をかけられた。彼女は護衛を伴っていたが、その中には三人の魔族が紛れ込んでいた。しかし、彼女自身はその事実に気づいていない様子であった。真は穏便に対応しつつ、女性の正体と目的を探ることにした。

人払いを命じた女性は「サイリツ」と名乗り、ローレル連邦で巫女とカムロの世話をする立場にあることを明かした。ローレルは独自の文化と技術を持つ国であり、巫女が強い発言力を持つことで知られている。サイリツは真に興味を抱き、「商売を広げるなら協力を惜しまない」と申し出た。

賢人文字とローレルの秘密

サイリツは、真の店の看板に使われている文字が「賢人文字」と呼ばれるものであり、本来はローレルの一部の者しか知らないものだと指摘した。真は、それが単なる漢字であり、幼い頃から使っているものだと説明したが、サイリツは納得しなかった。

彼女は、賢人文字は異邦の者――すなわち「賢人」と呼ばれる人々が用いていたものだと語った。さらに、ローレルでは賢人を敬うあまり、彼らの名に倣った命名が行われていることを明かした。そして、自身の名を漢字で「彩律」、家名を「華原」と書くことを示し、真の名もローレルの伝統に似ていると指摘した。真は彼女の真意を探りながらも、賢人であることを否定し続けた。

勇者と賢人の関係

サイリツは最後に、女神が遣わした勇者二人が「賢人」なのではないかと真に問うた。しかし、真は勇者と面識がないことを理由に、明確な意見を避けた。サイリツはそれ以上追及せず、国へ戻る前に再び会いたいと告げ、場を去った。

彼女の残した言葉とローレルの秘密を思い返しながら、真は漠然とした不安を覚えた。学園祭はまだ続くが、リミア王国やグリトニア帝国の要人もこの地に集まっている。自身の立場がさらなる波乱を呼ぶのは、もはや避けられないことであった。真は静かに息を整え、ダンス会場へと戻ることにした。

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EXTRAエピソード亜空移住最終面談(アニメ2期7話)

亜空の現状と移住の課題

亜空には霧の都市が存在し、深澄真かその側近が作る門を通じてのみ到達できる世界であった。現在、荒野から移住した種族が暮らし、中心都市が建築中であるものの、住人の数は千人に満たなかった。

移住が進まない理由として、真の提示する条件や従者の選考基準、さらには候補者自身の意志が影響していた。移住希望者は少なくなかったが、特に荒野の奥地の種族ほどヒューマンへの敵意が少なく、適応しやすい傾向があった。しかし、従者である巴、澪、識による選考は厳しく、直感や特殊能力、最低限の社交性を備えた者のみが選ばれた。今回、最終面談に至ったのは三種族であった。

翼人の面談

最初の面談相手は翼人であった。彼らは鳥の翼か蝙蝠の翼を持ち、それによって役割を分担する社会を形成していた。戦闘能力が高く、社交性も問題なかったが、真は彼らの身分制度に若干の懸念を抱いた。しかし、話を聞く限り、彼らの社会は能力に応じた分業で成り立っており、階級制というよりは役割分担の強い社会であると理解した。

真は移住の条件として、独立性を認めること、先住民との共存を前提とすることを提示した。翼人の長カクンと補佐ショナは、提示された条件があまりにも寛容であることに驚きながらも、移住を即決した。こうして三百名の翼人が五日後に亜空へ移住することとなった。

ゴルゴンの面談

次に面談したのは、ゴルゴンと呼ばれる種族であった。彼女たちは生まれつき石化の力を持ち、その力を抑えるために常に目隠しをしていた。ゴルゴンは女性のみの種族であり、他種族の男性との交わりによって子孫を残す特性を持っていた。

彼女たちは視界を確保しながら生活する方法を模索していたが、亜空に移住することで解決策が見つかる可能性を感じていた。真は彼女たちに石化解除の可能性を示し、実際にテーブルを石化させ、それを解除することで実力を証明した。この結果、ゴルゴンの二百名弱が十日後に移住することとなった。

アルエレメラの面談と保留

最後に面談したのは、アルエレメラと名乗る小型の妖精のような種族であった。彼らは非常に活発で、連携能力に優れ、探索活動や情報共有に長けていた。しかし、種族全体の精神性が幼く、面談の場でも落ち着きがなかった。

エマは彼らの態度を問題視し、移住の許可に強く反対した。特に、現在彼らが住んでいる森がリズーという外敵に脅かされているにもかかわらず、自力で対処しようとしない姿勢に怒りを露わにした。

最終的に真はエマの意見を受け入れ、アルエレメラの移住は一旦保留とし、彼らがリズーを撃退できるかどうかを判断基準とすることに決めた。

面談後の団欒と新たな展望

その日の夜、真は従者たちと面談の結果を共有しながら団欒の時間を過ごしていた。識はゴルゴンのために石化耐性のある道具を開発することを決定し、巴は翼人の訓練計画を立てることとなった。また、澪が新たにマヨネーズを再現し、真はその味を懐かしみながら食事を楽しんだ。

巴は味噌の完成を誇りにしていたが、マヨネーズの完成度の高さに若干の悔しさを滲ませていた。こうして、亜空は新たな住人を迎え入れる準備を整え、さらなる発展の道を歩むこととなった。

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こも

いつクビになるかビクビクと怯えている会社員(営業)。 自身が無能だと自覚しおり、最近の不安定な情勢でウツ状態になりました。

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