どんな本?
漫画、杖と剣のウィストリアの前日譚。
ウィルとエルファリアがリガーデン魔法学院に入学する処から始まる。
読んだ本のタイトル
杖と剣のウィストリア グリモアクタ ―始まりの涙―
著者:大森藤ノ 氏
イラスト: 夕薙 氏
原作:青井聖 氏
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あらすじ・内容
TVアニメ化決定の大人気コミック前日譚を原作者大森藤ノ自らノベライズ!
杖と剣のウィストリア グリモアクタ ―始まりの涙―
それは、物語の始まりを告げる『涙』――
6年前、魔法学院1年生の『前日譚』開幕!
「一緒に『至高の五杖』になって、夕日を見に行こう!」
二人の約束を胸に秘め、ウィルは幼馴染のエルファリアとともにリガーデン魔法学院に入学を果たす。
巡り合うのは様々な魔導士達。そんな中、エルファリアは魔法の才を認められ、瞬く間に魔法世界を束ねる『塔』のスカウトが届く。
一方、ウィルは己に才能がないことを知り、少女と引き裂かれてしまう。そして絶望する少年は――剣を執る。
「『塔』に……エルフィのところに、行くんだ」
『杖』を掲げる魔法至上主義世界に今、異端の『剣』が産声を上げる!
大人気コミックの前日譚を原作者自らが描く至極のノベライズ、始動!
プロローグ:色褪せぬ約束
二人の子供が本を読みながら、想像に耽っている。彼らは「月」と「太陽」に関する物語に魅了されており、現実の空に存在する魔導士が創る「月」と「太陽」について知っている。子供たちは、真の「月」と「太陽」が偽りの空の向こうにあると信じており、美しい「夕日」を見るために一緒に行く約束を交わす。この想像と約束は彼らの心に深く刻まれる。
第一章:HELLO RIGARDEN
闇に包まれた世界が天上の侵略者によって滅びの危機に瀕していた時、魔女王メルセデスのもと、五人の魔導士が立ち上がり空に大結界を張る。この結界によって一時的に平和がもたらされるが、侵略者は未だに脅威となっている。リガーデン魔法学院では、未来の魔導士たちがこの大結界を支える役割を担うことになる。ウィル・セルフォルトとエルファリア・セルフォルトは、入学式で校長の祝辞を受け、至高の五杖を目指す新たな生活を始める。
第二章:魔法学院の日々
ウィルとエルフィは孤児院で育ち、リガーデン魔法学院への推薦状を受け取る。これが彼らの夢である夕日を見に行くための第一歩となる。学院での初日、エルフィは自己紹介で自らを守る強い意志を示し、ウィルは彼女のサポートを試みるが、彼女の大胆不敵な行動には周囲も驚く。学院での一連のオリエンテーションと歓迎会に参加した後、ウィルはエルフィから励ましを受け、彼女から「蒼涙のペンダント」を贈られる。二人は昔の約束を果たすために共に努力することを誓い合う。
第三章:暴かれる真実
ワークナー教師はウィルの異常な状況に頭を悩ますが、エドワルド教師とエヴァン教師も加わり議論する。エヴァンはこの問題の答えを持っていると主張し、「メルセデスの鏡」の使用を要求する。学院での自習中、ウィルは過去の記憶に違和感を持つが、エルフィは彼を支え、彼の不安を和らげるために積極的に行動する。学院内でのウィルの位置は低下し、彼は絶望的な状況に直面するが、エルフィと共に前進する決意を固める。
第四章:そして刃は解き放たれる
エルファリアはウィルと共に過ごした幸せな時を振り返るが、ウィルが記憶を失い、彼女とのすべてを忘れてしまう。エルファリアはウィルの記憶を取り戻すために魔法学院へ行く決意をする。一方、ウィルはエルファリアのもとへ行く決意を固め、彼女を守るために自身も強くなる決意をする。学院の校長コルドロンはウィルの留学を認め、彼の未来に対する支援を申し出る。
エピローグ:始まりの涙
ウィルは医務室で目を覚ますと、エルファリアとの過去を部分的に思い出す。校長に「日記をつけなさい」と言われ、日々の記録をつけることで過去を思い出し、その記録が力に変わるように努める。ウィルは色々なインクを用いて本を彩り、これが彼とエルファリアの物語、「導きの魔録書」として世界に一冊だけの本となるだろう。
感想
漫画版の本編を読む前にコチラを読んでみた。
時系列的にはコレが正しいはず。
↑誰に言い訳している?
本作は、魔法が全てとされる世界において、魔法が使えない少年ウィルを主人公にした物語。
ウィルは幼馴染のエルファリアと共にリガーデン魔法学院に入学するが、彼女はたちまち魔法の才能を認められ、「塔」へのスカウトを受ける。
一方、魔法を使えないウィルは孤独を深めるが、剣を手にすることで新たな力を見つけ出す。
物語は、二人が約束した「夕日を見る」という夢に向かって、苦難を乗り越えながら進む彼らの成長を描いていた。
この物語の世界は、生まれ持った才能だけが評価される厳しい世界で、自分の居場所を見つけ出すウィルの姿が印象的であった。
同じ孤児院で同じ日に保護されたエルファリアとの深い絆と彼女を守るために奮闘するウィルの姿に心打たれた。
また、エルファリアもウィルのために多大な努力を重ね、彼の隠された力とそれに関わる重い代償にも関わらず、彼を支え続けたが、、
彼女は塔へ送られてしまった。
読後感としては、困難に立ち向かいながらも前に進むウィルたちの姿に勇気づけられたが、漫画(4巻まで)では代償についての記述が無いので克服したのかと期待しているが。。
著者さんの別作品、”ダンまち”を読むに、こんな美味しい(ヲイ!)障害を乗り越えるのに何も描かないはずが無いと思いながら、それをモチベーションにして漫画版も最新刊まで読む事を決めた。
さすが大森藤ノ作品、完全にハマったw
「杖と剣のウィストリア グリモアクタ ―始まりの涙―」は、一見すると魔法と剣のファンタジー物語であったが、ダンまち同様、人間関係の複雑さや自己受容の重要性を問う作品であった。
周りから強引に引き裂かれたウィルとエルファリアの関係性は特に心に残り、彼らの困難に満ちた学院生活と成長がリアルに描かれている。
また、ウィルが剣としての自身の道を見つける過程は、自己実現の重要性を説いてるように感じた。
魔法の力だけが全てではないというメッセージは、色々な挫折を抱えている人に響くのではないかと感じいる。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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