漫画「ヴィンランド・サガ”VINLAND SAGA”28巻」千年航路感想・ネタバレ

ヴァイキング達が跋扈する11世紀北欧を舞台にトルフィンが本当の戦士を目指す物語。父親の仇を討つために過ごした幼少期、奴隷として農場で過ごした青年期を経てトルフィンはヴィンランドへの渡航を本格的に模索するようになる。北海最強の武力集団・ヨーム戦士団の居城・ヨムスボルグを中心にバルト海が戦火に包まれたヨーム継承戦争にまきこまれたトルフィンだが、辛くも戦争を生き抜いた。東ローマ帝国への交易で莫大な資金を調達したトルフィン達一行はアイスランドに帰郷。故郷のアイスランドで結婚式を挙げたトルフィンとグズリーズはヴィンランド移住計画の賛同者を募る。そして、ついに約束の地・ヴィンランドへ辿り着く。ヴィンランド開拓を進めるトルフィン達の前に、先住民族のウーヌゥ人が現れ、動揺するアルネイズ村の一行。ウーヌゥ人と友好を望むトルフィンだが、イーヴァルなど一部の人間はウーヌゥ人との交流に懐疑的。しかも、イーヴァルは禁止されている「剣」を持ち込んでいた。一方、ウーヌゥ人の長老ミスグェゲブージュは「儀式」を行い、トルフィンらノルド人がもたらす破滅の未来を予知する。トルフィンらノルド人もウーヌゥ人もお互い一枚岩ではない。そんな不穏な状況を打破しようと、ヒルドは暗殺を目論む。アルネイズ村をめぐり、それぞれの企みが錯綜する。
ヴィンランド・サガ（２８）

感想

千年航路

疫病が蔓延した村をクヌゥート自ら軍を率いて蹂躙し家々を焼いていた。
焼いてる煙を見ながらクヌゥートはトルフィンの事に思いを馳せる。
自身の王道楽土への道、トルフィンの王道楽土の道、どちらが正しいのか、、

一方、ヴィンランドでは先住民との合流地で、トルフィン達が、トルフィン達を追い出そうとしているミスグェブージュの命を狙うビルドの考えがクヌゥートと似ていると話合っていた。
それをトルフィン達は”正しい暴力”と呼ぶが、トルフィンはそれを頑なに認めようとはしなかった。

待ち人が来ないと、村に帰ると定期便が帰って来ており。
マルクランドの生き残りが同乗しており彼の口からマルクランドに何があったか話を聞く事となる。

マルクランドは先住民と関係よくやっていたが、突然彼らが来なくなった。
それから森に近づくと矢を射られ、遂には村に毎日射られるようになった。
それで生き残った彼以外は他所へ移って行ったが音信不通。
生き残った彼は木の実を食べながら食い繋ぎ、小川で魚を獲っていたら、先住民の遺体が流れて来た。
上流を辿ってみたら、先住民の集落があり彼等は疫病で全滅していた。

その疫病(ペスト)はヴィンランド近隣の集落でも流行っており、ミスグェブージュを呼び戻して治療を依頼したが、彼は疫病の根源。
ノルドの民を島から追い出そうと動き出した。
ヒルドが恐れていた事が現実となった。

ブルムク、ニスカワジージュが来なくなり。
彼等が疫病に苦しんでいるとは知らないトルフィンは、彼等の集落を探していた。
その途中で、多くの人の足跡を見つけそれを辿って行ったら。
暴力の臭いが強くなって来た。

その先ではミスグェブージュが周辺の先住民の集落から戦士を集めていた。

彼を暗殺しようとしていたヒルドは、手遅れだった事を悔やみながらも、先導者であるミスグェブージュを殺そうと彼を狙っていたら、、

そこにトルフィン達が現れた。

一方、アイネイズ村では出産間際のグズリーズのお手伝いにコーデリアが来ており。
彼女とカリルが現状の事を話合っていた。
そして2人ともトルフィンの”敵はいない””.傷つけていい人なんていない“という主張を支持していたが、、
流れはドンドン反対側に向かって行く。

先住民達の戦士達が集まってる所に現れたトルフィン達。
多くの石槍に囲われながらも、先住民達を争わないように考え続けていた。
会話が通じずにギョロが困っている所に、疫病から生還したニスワカジージュが出てきた。
そこで、ニフワカジージュの身体に残った跡を見て、自身達がベストを持ち込み先住民の彼等に伝染させてしまったと知る。

免疫を持たない千住民の多くは亡くなり、ミスグェブージュは病を持ち込んだノルドの民を追い出すために戦士を集めていた。
現状がわかったトルフィンは、苦悩の末にヴィンランドから出て行く事を決めるが、エイナルが反発する。
トルフィンは、もしこの場にいる戦士達を倒しても他の部族の戦士達が襲ってくる。
自分達の代で戦が終わる訳がなく、次世代まで引きずる戦いを起こしたくない。
暴力を否定しているトルフィンは、抵抗せず出て行く事を決めた。

だが、先住民の中でもトルフィン達の持つ武器が欲しいと思う者がいた。

先住民の中にも好戦的な者がいたらしく、アイネイズ村に忍び込み、一軒の家の者達を襲い鉄の武器を物色していた。

その隣の家では、グズリーズが産気付き初産のため長丁場になるだろうと産婆は言う。
それを心配していたコーデリアだったが身体が男性なせいで、カリルと共にグズリーズ達の家から追い出されてしまう。
お産が終わるまで湯を沸かしたりしようと言ってたカリルは、お眠になってしまい。
それを優しい目で見ていたコーデリアだったが、隣の家が先住民達に襲われてるのを発見し。
寝ているカリルを家に入れ、入り口を塞いだ。
最初は勇敢に立ち向かおうとしていたが、コーデリアは戦えず先住民達の弓の攻撃に頭を守りながら入り口を護るようにしていた。

そうしていたら、グズリーズが出産し赤ん坊の産声が聞こえて来た。

そしたら、コーデリアの表情が変わり先住民の戦士が石槍をコーデリアに突き込んだが、彼女の身体は全く傷付かず。
むしろ石槍の刃が壊れてしまっていた。

そうして、グズリーズの家から離れた先住民達だったが隣の家が襲われてるのを気がついた村の住民達が駆け付けて来たイーヴァル達を弓で攻撃して、イーヴァルの剣を強奪。

それを取り戻そうしたイーヴァルの腕を斬り飛ばして、その威力に陶酔した先住民の戦士は高笑いする。

もう、これは何方も引っ込みが付かなくなってしまった。

これでも、トルフィンはヴィンランドから去る事が出来るのだろうか？

最後までお読み頂きありがとうございます。

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ヴィンランド・サガ（28）

posted with ヨメレバ

幸村誠講談社 2024年06月21日

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