どんな本?
アニメ・特撮研究家、明治大学大学院特任教授の氷川 竜介 氏の著作。
日本最初のアニメーション「白蛇伝」から最近のヒットアニメ映画「すずめの戸締り」までの日本のアニメ産業、日本文化に起こった「革新」を徹底解説。
戦後から現代までの時代の変遷を知れる。
友人と年表を見ながら酒を片手に駄弁るのに最適だった。
読んだ本のタイトル
日本アニメの革新 歴史の転換点となった変化の構造分析
著者:#氷川 竜介 氏
あらすじ・内容
いかにして“国民的文化”となったのか。アニメ研究の第一人者が徹底解説!
なぜ大ヒットを連発できるのか。アニメ・特撮研究の第一人者が、日本のアニメ産業に起こった「革新」を徹底解説。『宇宙戦艦ヤマト』から新海誠監督作品まで、アニメの歴史に不可欠な作品を取り上げ、子ども向けの「卒業するべきもの」を脱し、大人も魅了する「国民的文化」となり、世界中にファンを生み出す理由を明らかにする。
日本アニメの革新 歴史の転換点となった変化の構造分析
感想
日本アニメの歴史的変遷を論じているこの本。
違うと言う人も居るが、ここまで書けてること自体が凄い。
戦後から現在まで発表された数多の作品の中で時代を変えたアニメを「白蛇伝」から「テレビまんが世代」が始まり手塚治虫の虫プロが日本独自のアニメの技法を作り。
「宇宙戦艦ヤマト」で子供向けから卒業し若年層へ裾野を広げ「機動戦士ガンダム」で送り手と受け手が成熟して社会的なテーマも受け入れる土壌が出来。
主人子も熱血漢から内向的な人間が出てくる。
そのアニメ文化の成熟の波に乗って、前の世代から忌避されいたアニメ、まんがを見ながら育った母親達から子供と共に見ても良いと思える作品を作ると信用を得たのがスタジオジブリとディズニーだと言う。
ナウシカも男性ばかりだった戦いの話に女性が活躍するようになり、女性の社会進出の波に乗ったらしい。
そうして日本国内で許容されたアニメまんかはデジタル技術の革新でジャンプ、サンデー、マガジン等が海外輸出されその波に乗ってアニメとして「AKIRA」「攻殻機動隊」で海外へと進出して行く。特に「AKIRA」は日本人の特徴を持ちながらもカッコいいと言うカルチャーショックも国内外に与えた。
そして世界に広がったアニメだったが、あくまでもアニメまんが好きだけの小さい世界でマンネリ化もし始めてもいた処に、60年代産まれの「アニメまんが」世代が成人してアマチュアから業界に殴り込んで来たガイナックスが庵野秀明という独特な作家性を持つ人の世界具現化した「新世紀エヴンゲリオン」を発表して、一般にも認知されるようになって来た。
さらに通販くらいしか放送していなかった深夜枠に放送するアニメを量産する土壌もこの時期に発生した。
そうして量産されるようになったアニメは多くの作品を産み出して行った。
そして20年経った現代。
新海誠という新たな作家性を持った人の台頭に新たな動きが出て来たらしい。
今後、アニメはどう変わるのかわからない。
疲弊して空中分解しなければ良いと思ってる。
新海誠さん以降の人が出てこないかな、、
庵野秀明さんから新海誠さんまでもだいぶ空いてるしな・・・
海外の良い作品も見てみたい。
最後までお読み頂きありがとうございます。
ノンフィクション
Share this content:
コメントを残す