どんな本?
外患誘致したと弁護士を懲戒処分しようとした余命三年の騒動。
そんな煽りに乗せられて懲戒請求を送った人達の大半はシニア層だった。
何でそんな支離滅裂な論調に乗っかり弁護士に提訴されてしまうような事をしてしまったのだろうか?
まるで「はだしのゲン」の鮫島のように、、
何故、昔のシニアのイメージのような思慮深く落ち着いたシニアではなく、こんな暴走しがちな彼等になってしまったのだろうかと、著者の原体験を元に考察している本。
読んだ本のタイトル
#シニア右翼 -日本の中高年はなぜ右傾化するのか
著者:#古谷経衡 氏
あらすじ・内容
久しぶりに会った親が右傾的ネット動画の視聴者になり、保守系論壇誌の購読者になっていた。中にはヘイトが昂じて逮捕・裁判に至る事例も――。こんな事例があなたの隣りでも!? 50歳以上の「シニア右翼」の乱心は決して一過性の社会現象ではない。かつて右翼と「同じ釜の飯を食っていた」鬼才が、内側から見た実像を解き明かしながら、日本の戦前・戦後史、そして近年のネット技術の発展が生みだしたこの「鬼っ子」の来歴と病根に迫る。
シニア右翼
感想
ある事ない事を論って、外患誘致した弁護士を懲戒処分しようとした余命三年の騒動。
そんな煽りに乗せられて懲戒請求を送った人達はシニア層だった。
何でそんな支離滅裂な論調に乗っかり弁護士に提訴されてしまうような事をしてしまったのだろうか?
何故、昔のイメージのような思慮深く落ち着いたシニアではなく「はだしのゲン」の鮫島のようないきなりの掌返しをして、暴走しがちな彼等になってしまったのだろうかと、、、
著者古谷経衡さんの原体験を元に考察している本。
まず、右翼とネット右翼は違う。
戦前の右翼なら、後期水戸学を源流にした一君万民論、アジア主義でないとおかしいが、、
現在、右翼と見られるのは天皇を反日と騒いだり、皇族である雅子妃を仮病とwillに書いたり、眞子内親王を恥晒しと罵るなど。
天皇家に敬意を持たず。
むしろ戦前の右翼から見たら不敬以外の何者でも無い。
在日コリアン、韓国人、中国人を差別してアジア主義すらもない。
なので、この本の主役のシニアをネット右翼と呼ぶらしい。
彼等は産経新聞を頂点にした正論、will、Hanadaなどの論客の言ってる事を簡易な形でオウム返しに言う人達らしい。
論客が下位のネット右翼に一方的に流し、それを無批判に受容して拡大生産するのがネット右翼の特徴らしい、、
え?
何それ無理ゲー、、
さらに古谷さんの知り合いは、櫻井よしこ氏の著作を多数購入しているが一冊も読んでいないらしい、、
どうやらネット右翼は読書する習慣が無いらしく、彼等はニコニコ動画やYouTube等の動画でしか情報収集が出来ないらしい。
では彼等の社会的地位は、自営業者やフリーランスが多く、サラリーマンでも中産階級の人達。
社会的に下士官の立場にいる人達らしい。
それこそ「はだしのゲン」の鮫島だよな、、
彼等に対する嫌悪感って、その辺りから来てのかな?
そういう人達が人口の中で2%くらい居るらしい。
さらに宗教が保守寄りになる理由も書かれていてなかなかに面白い。
そうか、、宗教基盤が脆弱な宗教ほど権力側に擦り寄るか。
何となくイメージが出来る。
創価学会の設立の話はなかなかに興味深いが別の本でもチェックしておこう。
また違う視点が生まれそうで面白くなりそうだ。
生長の家が何故自民党から離れた理由が、自公連立の話と絡めて説明とか凄い。
前に読んだ新興宗教の本を読み返してみよう。
1990年から2000年の時期は全く政治に関心が無かったから弱かったけど足掛かりが出来た気がする。
さらに旧統一教会と勝共連合の話では何でLGBTなどに反対的なのか分からなかったが、その考察にはなかなか興味深いと思う物もあった。
そしてこんな情報に踊らされ情報の精査を知らずに生きて来れた中高年がニコニコ動画やYouTubeなどの新たな衝撃を受けて真実を見付けたと叫び。
右傾化と言いながらも支持してるのは革新的な人達という不思議な状態になってしまった。
結局のところ、底が浅いんだろうな、、
基本的にバカな自分には明日は我が身のような気がするので気を付けよう、、、、、、、
手遅れな気がして来た。
最後までお読み頂きありがとうございます。
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