読んだ本のタイトル
#「若者の読書離れ」というウソ
著者:#飯田一史 氏
あらすじ・内容
中高生はどのくらい、どんな本を読んでいるのか
「最近の若者は本を読まない」のは本当なのか?「中高生に読まれている本」の綿密な調査と分析を通し、十代の読書の実態を検証する。
「若者の読書離れ」というウソ
この20年間で、小中学生の平均読書冊数はV字回復した。そんな中、なぜ「若者は本を読まない」という事実と異なる説が当たり前のように語られるのだろうか。各種データと10代が実際に読んでいる人気の本から、中高生が本に求める「三大ニーズ」とそれに応える「四つの型」を提示する。「TikTok売れ」の実情や、変わりゆくラノベの読者層、広がる短篇集の需要など、読書を通じZ世代のカルチャーにも迫る。
感想
二つのショック!
若者(ティーンズ)の読書離れ。学生読書量グラフと書店売上ランキングのデータを用いての、子どもの読書量は一定しておりスマホやPCが普及した現在においても特段の変化は見られないらしい。
“読書離れ”を若者(ティーンズ)達のせいにしているが実態は、小学生は読書習慣をつけさせるための活動が効いており現在最高の読書量を誇り。
中学生、高校生は昔とあまり変わらない。
大学生の読書量低下は絶対数が増加し社会人とほぼ変わらぬ比率になっただけ。
そうなると”読書離れ”しているのは絶対数の多い大人となる。
まずそれがショック。
別のショックは、ティーンズ向けだったラノベが大人向けになっていた、、
ティーンズ向けじゃなくなったせいでティーンズ達は行き場を無くし、一部は児童書へ向かったりしたらしい。
情動・衝動優位なティーンズ達の心に刺さるモノは、、、
「三大ニーズ」
・正負両方に感情を揺さぶる
・心春期の自意識、反抗心、本音に訴える
・読む前から得られる感情がわかり、読みやすい
「四つの型」
・自意識+どんでん返し+真情爆発
・子供が大人に勝つ
・デスゲーム、サバイバル、脱出ゲーム
・余命もの(死亡確定ロマンス)と「死者との再会・交流」暴力系、生死
これはティーンズに限らず、老若男女を問わず幅広く好まれる雛形かと・・
とにかく、そんな彼等の要求に応えられる作品は現在、ラノベには無く。
売り上げが半減したのはラノベの読者ターゲットが変わってしまったせいであるらしい。
でも、「キノの旅」「SAO」「物語シリーズ」の人気は根強く。 最近の物でも「ようこそ実力至上主義の教室へ」「RE:ゼロから始める異世界生活」「探偵はもう死んでいる」も人気になっている。
物語シリーズ以外は挫折してるは・・・ 感性が合わなかったもんな・・・
ただ、この本に載っていた「わたしの幸せな結婚」は大正時代の陰陽系と知り買って読んだら面白かった。
ラブコメのニーズはかなり減ってしまったらしい、私が大好きな下ネタ系はもっとマイナー・・・ 週刊少年ジャンプでもこのジャンルは全滅したらしい。
確かにそうだ・・
この本でも例に出されている「転生したらスライムだった件(転スラ)」は下ネタ要素がほぼ無くて読みやすい印象だった。
現在は『小説家になろう』(なろう系)のようなネットで公開され、ある程度人気になって実績のあるタイトルを書籍化するのが現在の傾向。
確かに、私が最近買ってるタイトルの8割以上が”なろう系”。。
ボカロ系は完全にチンプンカンプン・・・ そんな世界があったとは、、状態。
一般文芸だと、「氷菓」(古典部)がアニメ化を機に売り上げが上がり継続しているらしい。
あと、「天久鷹央」シリーズも人気らしい。
その後は需要にマッチしていると評判な「本屋大賞」などのランキングを参照してティーンズ達の読書傾向を当てはめると若干のズレが見受けられらしい。
結局は売る側と買う側、作る側と読む側の需要と供給はなかなかマッチングしない。
それを常に当てたら凄いけど、、
とにかく、若い子が本を読まないのは大人が読まないから。
親が読まないのに、その子供が読む訳がない。
それなのに「若者の読書離れ」と言うのは理不尽だとこの本を読んでたら余計に感じた。
最後までお読み頂きありがとうございます。
同著作品
読者ハ読ムナ(笑)
類似作品
それ、なんで流行ってるの?
ノンフィクション
Share this content:
コメントを残す